10歳馬トウカイトリック、貫録の長距離重賞V/ステイヤーズS

2012年12月01日(土) 16:45

10歳馬トウカイトリックが内から抜け出し6回目の挑戦でステイヤーズS初勝利。(撮影:下野 雄規)

 1日、中山競馬場で日本一の平地長丁場重賞・ステイヤーズS(3歳上・GII・芝3600m)が行われ、スタートして1周目スタンド前で中団のインコースを確保して2周目向正面までじっと我慢していた北村宏司騎手騎乗の8番人気トウカイトリック(牡10、栗東・野中賢二厩舎)が、2周目4コーナーから押して押して、前へと進出。2周目向正面で一気に外から一気の捲りで好位に取り付いた4番人気ファタモルガーナ(セン4、栗東・荒川義之厩舎)が抜け出したところ、直線向いて残り100mで内から一気に交して先頭に立ち、最後は1.1/4馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは3分46秒5(良)。

 さらにクビ差の3着に、2周目3〜4コーナーで連れて捲り、最終コーナーで好位に進出していた2番人気デスペラード(牡4、栗東・安達昭夫厩舎)入った。4着は11番人気セイカプレスト(牡6、美浦・相沢郁厩舎)、9番人気ネヴァブション(牡9、美浦・伊藤正徳厩舎)の順で確定。

 なお、メイショウウズシオ(牡5、栗東・飯田明弘厩舎)は8着、3番人気フォゲッタブル(牡6、栗東・池江泰寿厩舎)は10着にそれぞれ敗れている。

 勝ったトウカイトリックは、父エルコンドルパサー母ズーナクアその父Silver Hawkという血統。かつてはディープインパクトと同級生も、今は御年10歳にして現役続行中。勝ち星は10年3月の阪神大賞典以来14走ほど遠ざかっていたが、実に6度目の出走となったマラソンレース、ステイヤーズS。道中慌てず、騒がず、前走アルゼンチン共和国杯10着大敗から鮮やか一変。経験豊富な長丁場で貫録の変わり身を見せて自身3度目の重賞制覇は、2年9か月ぶりの通算9勝目となった。

【勝ち馬プロフィール】
トウカイトリック(牡10)
騎手:北村宏司
厩舎:栗東・野中賢二
父:エルコンドルパサー
母:ズーナクア
母父:Silver Hawk
馬主:内村正則
生産者:土田扶美子
通算成績:57戦9勝(重賞3勝)
主な勝ち鞍:10年阪神大賞典(GII)

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