海外馬券発売1年の総決算でみえたもの 

2017年10月14日(土) 11:36 1 1

凱旋門賞で日本馬は惨敗だが、
 昨年のGI菊花賞、有馬記念を勝ったサトノダイヤモンド(牡4歳)と、同じ池江泰寿厩舎のサトノノブレス(牡7歳)が出走したが、見せ場を作れずじまいでサトノダイヤモンドが15着、サトノノブレスは16着に終わり、またも日本競馬界の悲願ははね飛ばされた。
昨年は前哨戦のニエル賞(GII)を勝ったマカヒキに期待が集まり、初の発売との相乗効果も手伝って予想の2倍以上に達する42億円近い売り上げを記録した。今年のサトノダイヤモンドは前哨戦のフォワ賞(GII)を6頭立てで4着に敗れたうえに、本番では天候が悪く、重い馬場とあって上位進出は難しいとの前評判だった。
そんなこんなでJRAでは1年間の海外馬券の売り上げで30%を占めた凱旋門賞の売り上げが、今年は大幅に減るのではと心配していた。だが、34億4333万6600円と7億円の減少にとどまった。1番人気の3歳牝馬エネイブルへの関心の高さなど、日本馬のみならず純粋に海外競馬を楽しむことが完全にファンに定着したことの証明でもあった。

「たくさんのファンの方にご参加いただき、感謝しています」とJRA広報室。「個々のレースに対する注目度や、深夜になるといった発売の時間帯などでばらつきはありますが、世界における日本馬の実力を見るうえで関心は高いのだと思われます」

極端な落ち込みを記録しなかったことに自信を深め、JRAでは今後のさらなる売り上げアップを視野に入れている。

将来的には現在のインターネット投票による発売だけでなく、現金でも馬券を購入できるようにシステム改良に取り組んでいることが発表された。「現金での馬券発売となると窓口での扱いになりますが、時間をどうするのかなどはこれからです」(JRA広報室)

具体的にいつから現金による馬券発売が実施されるかは分からないが、何事も“現金主義”の日本では、売り上げ拡大には欠かせない手段になるかもしれない。
■凱旋門賞 フランスのロンシャン競馬場で開催される世界最高峰レースの一つ。日本馬は1969年のスピードシンボリ(着外)から延べ22頭が挑戦。2012、13年に出走したオルフェーヴルなど4度の2着が最高で、いまだに勝利がなく、優勝は日本競馬界の悲願になっている。賞金総額は500万ユーロ(約6億6000万円)、1着賞金は285万7000ユーロ(約3億7700万円)

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