世界一の力を証明した。第64回
安田記念は、圧倒的な人気を集めた
ジャスタウェイが、超不良馬場に脚を取られながらも力でねじ伏せた(取材:赤見千尋)。
◆1着
ジャスタウェイ・
柴田善臣騎手「世界一の馬に乗せていただいて、とても光栄です。緊張というのはあまりなかったですね。力通りのレースをさせてあげたいと思っていたので、世界一の力を見せることが出来て嬉しいです。
スタートは特に気を付けました。どれだけ出して行っても折り合いがつくし、とてもコントロールしやすい馬です。道中の手応えがよかったので、どこでも動けると思ってました。直線では、みんなが外を狙っていたので、外に出すことは諦めて内に行きました。馬場が悪いですけど、馬の力を信じていました。
2度3度と脚を取られて、普通の馬だったら諦めても仕方ないくらい、
バランスを崩していました。それでも頑張ってくれて、この馬は気持ちが世界一ですね。
僕自身の話ですが、他に何の取り柄もないので(笑)。馬たちも僕の気持ちに応えて頑張ってくれるので、毎日が楽しいです。
ケガをするたびに、早くトレセンに戻りたい、早く競馬に乗りたいという気持ちが強くなりますね。これからも、長くジョッキーを続けていきたいです」
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須貝尚介調教師
「ありがとうございます。ゴール板を過ぎたところでは、確実に勝っているという自信が持てなくて…。
グランプリボスが出てるんじゃないかと思ったんですけど、検量に下りたら
ホワイトボードの1着のところに10番と書いてあってホッとしました。
ドバイであれだけのパフォーマンスをしてくれて、色々な国からオ
ファーをいただきました。でも、日本の皆さんに
ジャスタウェイを間近に感じて欲しい、日本の競馬を盛り上げたいという気持ちで、このレースを選びました。
安田記念を選んだからには、負けは許されないですから。その気持ちに馬も応えてくれて、言うことない仕上がりでした。
馬場が悪かったですけど、
ハーツクライを管理していらっしゃった橋口先生から、“道悪でも大丈夫”と言う言葉を掛けていただいたので、その言葉を信じていました。
今回は福永くんから善臣くんに乗り替わりでしたが、以前乗ってもらってますし、信用していました。
今日はこの馬場でも勝ってくれましたけど、やはりタフなレースでしたから、馬の様子を見て
宝塚記念に出走するか決めようと思います。その後の目標としては、凱旋門という考えも頭にありますが、それはまた
宝塚記念の走りを見て決めようと思っています。
たくさんの方に応援していただき、本当にありがとうございました」
◆2着は16番人気という低評価を覆して、
グランプリボスが頑張った。直線半ばで先頭に立った時には、そのまま押し切るかと思ったが、最後はハナ差で勝利を逃した。
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三浦皇成騎手「ここしかないところを抜けてきましたが、そう甘くないですね。最後は先に抜けた分、脚が上がってしまいました…。悔しいですけど、この状態でこれだけやれるんですから、秋が楽しみです」
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矢作芳人調教師
「
安田記念勝てないですね…。2着は3度目ですか。今回は100%の状態というわけではなかった中で、これだけ頑張ってくれました。秋はもっといい状態にするために、ゆっくり休ませます。このままじゃ終われないです」
◆3着も人気薄の
ショウナンマイティが突っ込んだ。
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北村宏司騎手「4コーナーですごくノメってましたけど、そこからもう一回頑張ってくれるんだから、本当にすごい馬です。力ありますね」
◆4着
ダノンシャーク・
内田博幸騎手「いい形で行けて、ちょっと夢を見ました。あんまり早く先頭に立ちたくなかったんですけど、外からも来ていたので。馬券に絡むことが出来なくて残念です。この強いメンバーでこういうレースが出来れば、先々また楽しみですね」
◆5着
ワールドエース・C.ウィ
リアムズ騎手
「馬場ですね。ゲートからノメってダッシュつかなかったです。それでも4コーナーから差し返してくれました。馬場がよかったらすごいことになったんじゃないかな。負けはしたけれど、すごい馬だと感じました」
◆8着
フィエロ・
岩田康誠騎手「スタートした時に、トモを滑らせてしまいました。でも道中は溜められたし、直線は抜群の手応えで、馬場も苦にしてなかったんですけど、直線半ばで止まってしまいました。今回は初のGI挑戦で見せ場を作ってくれたし、これから楽しみな馬です」
◆9着
カレンブラックヒル・
秋山真一郎騎手
「いい感じで頑張ってくれたんですけど、上位の馬たちは手強かったです」
◆11着
グランデッツァ・
石橋脩騎手「位置取りはもう少し行ってもよかったかなと思いますが、枠も枠なので慌てないで乗ろうと思ってました。直線向くまで我慢して、追い出した時にはスッと反応してくれたんですけど、そこから上に逃げちゃうというか、走りづらそうでした。ノメってるわけじゃないけど、馬場を気にしてました」
◆14着
トーセンラー・
武豊騎手「馬場がね…。今日はみんな同じコメントなんじゃないですか。左回りは大丈夫だったけど、本当に道悪は上手じゃないですね」
◆15着
ホエールキャプチャ・
蛯名正義騎手
「今日は決め打ちして乗ったんですけど、3コーナーからハミを取らなくなってしまいました。よっぽど道悪ダメなんですね。気持ちで嫌になっちゃうのかな。具合はよかったので、かわいそうでした」
◆16着
ミッキーアイル・
浜中俊騎手「レースにならなかったです。馬場がもう全然ダメでした。どちらかというと時計勝負の馬ですし、こういう馬場も初めての経験で、馬がやめてしまった感じです。まだ3歳ですし、経験を積んで今後また頑張ってくれると思います」
2014/6/8 19:22
ヨシトミ騎手は謙虚ですね
良馬場なら乗っていれば勝てるかもしれないが
今日の馬場なら騎手の力量や馬との相性も大きく影響していたと思う
不良馬場で1倍台のオッズ
そして馬を信じ追い出しを我慢
すばらしかったです