クラリティスカイの友道師は安田記念を視野に「マイルが合っていると思う」/NHKマイルC

デイリースポーツ

2015年05月11日(月) 12:00

NHKマイルCを制したクラリティスカイ(手前)=東京競馬場

「第20回NHKマイルC・GI」(芝1600m)は10日、東京11Rに18頭で争われ、3番人気のクラリティスカイ(栗東・友道)が初のGIタイトルを獲得した。勝ちタイムは1分33秒5。2着は4番人気のアルビアーノ、さらに首差の3着には2番人気のミュゼスルタンが入った。なお、中団からレースを進めた1番人気のグランシルクは、末脚不発で5着に終わった。

 新緑が鮮やかな府中で、先週の京都に続き横山典の笑顔がはじけた。クセ馬ゴールドシップに騎乗し、巧腕を見せつけた天皇賞・春に続く、2週連続のGI制覇。「厩務員さんやスタッフがきっちりと仕上げてくれた。返し馬で(この出来なら)真っ向勝負しても大丈夫と思った。強気に乗った分掛かったが、よく辛抱してくれた」。47歳のベテランは、陣営の努力とパートナーの奮闘をたたえた。

 熟練の技がさえた。スタート後はスムーズに好位を奪い、行きたがる馬をなだめる。直線は先に抜け出したアルビアーノを射程圏に入れ、左ステッキでゴーサイン。途中でムチを右手に持ち変え、馬体を併せにいき追い比べに持ち込んだ。名手が手綱を押すと、もうひと伸び。最後は1馬身差で歓喜のゴール板に飛び込んだ。

 皐月賞5着後は協議の結果、距離短縮を決断。01年覇者クロフネとの父子制覇に、友道師は「本当にここを使って正解でした。松田国先生のところにいたときに(助手として)クロフネに乗せてもらっていたが、すごくパワーを感じていた。この馬も力がある。高速馬場にもよく対応してくれた」と愛馬をねぎらった。

 今後は13日にも滋賀県の吉澤ステーブルWESTに放牧に出される予定だ。師は「現時点ではマイルが合っていると思う。ダービーはやめます」と明言。状態次第で安田記念(6月7日・東京、芝1600m)への参戦を視野に入れる。「まだ良くなる余地を残しているなかで、こういうレースができたのは大きい」と横山典。伸びしろを残した3歳マイル王が、次は古馬撃破に挑む。

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