2012年03月03日(土) 12:00
今週のチューリップ賞と弥生賞から、いよいよクラシックのトライアルレースが始まります。その結果を本番へどうつなげるか?馬券を当てるためにも、しっかりと準備をしておかなければいけません。
そこであらためて、過去20年の桜花賞と皐月賞の1〜3着馬各60頭が、その前走でどういう成績を残していたかを調べてみました。
まず、桜花賞から。次のパターンをご覧ください。 ◎チューリップ賞→桜花賞連勝=3頭 ◎フィリーズレビュー→桜花賞連勝=2頭 ◎アネモネS→桜花賞連勝=0頭 ◎チューリップ賞1着→桜花賞2着=3頭 ◎フィリーズレビュー1着→桜花賞2着=1頭 ◎アネモネS1着→桜花賞2着=0頭 ◎トライアル3レースのいずれかで1着→桜花賞3着=3頭(3頭ともアネモネS1着) ◎チューリップ賞負け→桜花賞1着=8頭(そのうち5頭はチューリップ賞で1番人気)
トライアルと本番の連勝はなかなか難しく、チューリップ賞とフィリーズレビューの勝ち馬は1、2着はあっても3着はない、ということがわかります。3連単を買うときのヒントになりそうですね。ちなみに、ここ10年で、フラワーC1着→桜花賞直行で1着と2着が2回ずつ、3着が1回ありました。フラワーCの勝ち馬が桜花賞直行で出てきたら要注意でしょう。
次に皐月賞。目立つパターンは以下のとおりです。 ◎弥生賞→皐月賞連勝=3頭 ◎スプリングS→皐月賞連勝=6頭 ◎若葉S→皐月賞連勝=2頭 ◎弥生賞1着→皐月賞2着=2頭 ◎スプリングS1着→皐月賞2着=1頭 ◎若葉S1着→皐月賞2着=2頭(98年以降なし) ◎弥生賞1着→皐月賞3着=4頭 ◎スプリングSまたは若葉S1着→皐月賞3着=各1頭 ◎弥生賞負け→皐月賞1着=5頭 ◎スプリングS負け→皐月賞1着=1頭 ◎若葉S負け→皐月賞1着=2頭(03年以降なし) ◎前走が3つのトライアルレース以外→皐月賞1着=1頭(99年テイエムオペラオー)
トライアル→皐月賞連勝という馬が計11頭もいますが、弥生賞勝ちは意外に少なく、スプリングS勝ちという馬がかなりいます。逆に、トライアルに負けて本番で巻き返すパターンは弥生賞組に多く見られます。
とりあえず、チューリップ賞と弥生賞は、勝ち馬だけでなく負けた馬の中にも本番の要注意馬がいるかも、ということ。そして、過去20年の桜花賞、皐月賞で、前走が同じレースだった馬が1〜3着を独占したことはありません。そんなことを頭に入れて、前哨戦に注目していきましょう。
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。