弥生賞は1点勝負でOK!

2012年03月03日(土) 20:00

 今週のWIN5対象レースは条件クラスのレースがひとつだけという珍しい構成になりました。同様の例は以前に3回ありましたが、その3例はそれぞれ2011年の4月24日、5月1日、5月8日。つまりWIN5導入開始直後の3回だけが該当していて、今回は実に約10ヶ月ぶりなのです。

 ちなみに、以前の3例は配当が81万0280円、218万3780円、50万8690円。大きな波乱こそないものの、比較的狙いやすい水準の好配当決着でした。個別のレースを見ても、計15レースのうち11レースを単勝3番人気以内の馬が制していて、残る4レースも単勝4〜6番人気、かつ単勝オッズ20倍未満の馬が勝利。基本的に上位人気馬が強く、5レース中1〜2レースを手頃な伏兵が勝つ――というパターンばかりなのは興味深いですね。

 実はこれ、2月10日に発売した拙著『門外不出! 投票データから分かった! WIN5の鋭い買い方』(東邦出版)で紹介しているWIN5攻略理論「須田メソッド」が積極的に狙っている決着パターンとピッタリ一致しています。少ないサンプルを基にした話ですし、今週も同様の結果になる保証はありませんが、この決着パターンに決め打ってみるのもひとつの手でしょう。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→阪神10R 大阪城S
 1回2回阪神開催における池江泰寿厩舎の芝1800mは[3-1-1-1]で勝率が50%という、WIN5にはもってこいな鉄板条件です。

 ゴールスキーのこの中間調教内容には、好走していた以前のような活気が戻ってきており、馬自身の調子が上向いています。また調教タイプも阪神芝1800mには文句ない標準多め併用ですし、ここは1点で仕留めたいと思います。

推奨馬:6.ゴールスキー

●今週の多点買いレース
→中山10R 上総S
 11頭立てではありますが、非常に難解な一戦。近走着順が安定している馬が、しっかり調教しているので、上位人気の実力拮抗といったレースだと思います。

 マイネルオベリスクは前走同じ条件を2着していますが、その時と調教内容は同じ。コルポディヴェントは輸送のない中山で調教本数を強化している点が魅力。休養明けを叩いたドレミファドンは2走前に勝った時と同じ中1週で調教内容は似ています。クリュギストは輸送があっても目一杯に追われた調教内容を評価、あとはサイオン、ストロングバサラまで。

推奨馬:2.マイネルオベリスク、3.コルポディヴェント、4.ストロングバサラ、5.クリュギスト、6.サイオン、9.ドレミファドン、

【奥田隆一郎のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山10R 上総S
 マイネルオベリスク…中山ダ1800mにて6連対しているコース巧者。休養明けを叩いて良化した近2走では、同コースに出走して現級を好走している。得意コースへの連続出走で、今回は勝ち負けになる。

推奨馬:2.マイネルオベリスク

●今週の多点買いレース
→阪神11R 仁川S
・キクノアポロ…4走前に同コースの堺Sを勝利した。休養明け2走は、距離の長い前々走と不良馬場の前走で度外視、これを叩いて上昇する今回は得意コースで、変わり身を警戒する。

・サクラロミオ…阪神ダ2000mにて、重賞のシリウスSを10人気ながら4着、前々走のペテルギウスSは7人気3着に好走した。人気薄での一発があり、阪神に戻る今回は大駆けを期待したい。

・スタッドジェルラン…オープンクラスでも安定した好走を見せており、叩き3走目で勝ち負けを期待する。

・ゴルトブリッツ…重賞のアンタレスSにてワンダーアキュート相手に勝利した馬で、実績上位。間隔あけて立て直しており、好勝負になる。

推奨馬:4.ゴルトブリッツ、7.サクラロミオ、9.キクノアポロ、16.スタッドジェルラン

【古澤秀和のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山11R 弥生賞
 ここはトリップ一本でいきたい。前走時は調教で凄い動きを披露したが、それが仇になったよう。馬体はこの馬にしてはこじんまりと映り、両前脚にはソエが出ていてフワフワ浮かすような歩様だった。決して力負けではない。あの敗戦で評価を落としているが、むしろこれはチャンス。世代ナンバーワンとも言える力は持っているはずだし、ソエが治まっていればここは一気に巻き返せる場面だ。

推奨馬:2.トリップ

●今週の多点買いレース
→阪神10R 大阪城S
 ここは3点買いを推奨しておきたい。まずはミッキードリーム。距離は1800mがベストだし、今回は休み明けを叩かれての臨戦。前走の内容も悪くなかったし、ここは勝ち負けに持ち込めるはずだ。

 ヒットジャポットはマイルがベストの馬だが、1800mも守備範囲。グングン力をつけているし、このメンバーなら頭まであってもおかしくない。ショウナンマイティは武豊に乗り替わって3戦目で味が出てきた。元々世代トップクラスの力を持った馬だし、ツナギが立っていて今の馬場状態も合っていそう。嵌ればまとめて負かす場面まである。ここはこの3頭を買っておけば大丈夫だろう。

推奨馬:1.ミッキードリーム、3.ヒットジャポット、8.ショウナンマイティ

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山11R 弥生賞
 弥生賞は実績馬が強いレース。前走がJRA重賞以外だった馬は2002年以降[1-4-2-53](複勝率11.7%)と苦戦しています。また、前走がJRA重賞でも、その前走で2着以下、かつ優勝馬に0.6秒以上の差をつけられていた馬は2002年以降[0-0-2-9](複勝率18.2%)と信頼できません。これならアダムスピークを素直に信頼した方が良さそう。もともと波乱の少ないレースですし、今回は相手関係に恵まれました。また、ディープインパクト牡馬と相性がいいジョッキーなので乗り替わりも問題ありません。

 ちなみに、前走が条件クラス、かつ2000m以上だった馬は2002年以降[0-0-0-15]。穴人気しがちな臨戦過程ですが、実際に好走した馬はいないので注意が必要です。

推奨馬:12.アダムスピーク

●今週の多点買いレース
→阪神11R 仁川S
 仁川ステークスは差し馬が強いレース。上がり3ハロンタイムが出走メンバー中3位以下だった馬は[0-2-3-43]と勝ち切れていません。また、枠番別成績を見ると1〜4枠の馬が[0-1-1-28]と大不振。小器用に立ち回るタイプではなく、大外から追い込んでくるような馬を狙いたいところです。

 イメージに近いのはエアマックールとマカニビスティー。近走内容も申し分ありませんし、脚質が嫌われて人気を落とすようなら絶好の狙い目でしょう。コース適性の高いサクラロミオ、キクノアポロも展開次第ではチャンスがありそう。上位人気馬もそれなりに強力ですが、波乱が起きる可能性は決して低くないと見ました。

推奨馬:7.サクラロミオ、9.キクノアポロ、12.エアマックール、15.マカニビスティー

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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