毎日杯

2003年03月28日(金) 11:44

 ちょっと以前、「ノーザン・ディクタス」というフレーズがあった。ノーザンテーストの肌馬に、種牡馬ディクタスを配合すると、切れる馬が出現するので、それをセットにした言葉だ。サッカーボーイを筆頭に、ディクターランド、ムービースター、クールハート、イクノディクタス…などがこの形だった。

 7番マッキーマックスの母クリアーチャンスは3勝馬だが、このノーザン・ディクタスの配合になる。こういう牝馬に爆発力を身上としたダンスインザダークを配合すると、うまくいけば強烈な切れを持った馬が生まれる可能性がある。少なくともサッカーボーイ牝馬にダンスインザダークを配したツルマルボーイ(古馬オープン)が大成功しているように、ディクタスの血と、ダンスインザダークは合う気がする。

 マッキーマックスはまだ不器用で、体もパンとしていないため、前回のような重馬場は大きなロスだったが、それでもネオユニヴァース、サイレントディールと0.1秒差なのだから素質は一級品だ。こういう完成途上のちょっと難しい馬に乗せると、安藤勝はその天分をフルに発揮する。

 ツルマルボーイと同じで、坂のない中京コースで鮮やかに新馬勝ちしたように、まだ腰の甘い平坦巧者かもしれないが、このままうまく行けば皐月賞出走はともかくとして、ダービーの有力馬になれるだろう。安藤勝騎手にはザッツザプレンティ(予定)もいたりして、このままマッキーマックスとコンビを組むかは難しいが、このレースではきっちり答えを出しておきたい。

 10番シルクボンバイエが思ったほどは良くみえなかったので、相手筆頭は、マイペースで逃げそうな3番ユートピアとしたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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