2重賞を押さえれば高額配当の可能性大!?

2012年08月25日(土) 20:00

 先週8月19日のWIN5は史上7度目(的中票なしを含めれば8度目)の1億円超えとなる1億4050万840円の高額配当決着。1レース目の不知火特別を単勝8番人気(単勝オッズ37.8倍)のメイショウサミットが制し、この時点で総票数の約99%が不的中となってしまいましたから、期待を持って楽しめた方はごくわずかだったと思います。ちなみに、単勝オッズ30倍以上の馬がWIN5の1レース目を勝ったのは史上初めて。実は、これまでのところWIN5の1レース目を超人気薄が勝つ確率は不自然なまでに低かったんです。

 私や私の周辺は、よく冗談で「“ファンが長く楽しめるように”という配慮からJRAは1レース目で人気薄が勝たないよう指示しているんじゃないか」などと言っていましたからね。もちろん、荒れる確率がレース順によって大きく変わるとは考えにくいですから、今後も似たようなケースは度々あるはずです。

 今週8月26日のWIN5は総出走頭数が82頭、総組み合わせ数が116万1216通り(前日14時時点)。このまま出走取消等がなければ総出走頭数は史上3位タイ、総組み合わせ数は史上4位で、夏競馬としては極めて異例の規模になります。基本的に総組み合わせ数が多い回ほど高額配当決着の可能性は高まるので、2週連続の1億円超えも十分にありそう。仮に堅く収まるとしても、単勝人気のわりに妙味ある配当となる可能性が高いのではないでしょうか。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→新潟11R 新潟2歳S
 今週の対象レースはすべて1点に絞るのは困難。だったら、一番難しそうな2歳重賞を手数広げずに潔い決断をすべきだろうと思いました。もちろん選択方法は調教条件。2011年優勝馬モンストールと同じ調教本数の多い併用調教馬でありながら、1週前、最終追い切りともに併せ馬で先着という詳細の調教条件まで合致しているのがシゲルイルカザ。ならば迷うことなく1点に絞ることができます。

推奨馬:15.シゲルイルカザ

●今週の多点買いレース
→小倉10R 天草特別
 今開催の小倉芝1200mは栗東坂路で終い最速ラップの最終追い切りを行っている馬に調教適性の高いレースが続いています。この調教条件に該当しており、なおかつ厩舎の勝負調教にも該当したのが、ビキニブロンドとハノハノ。中間はノーザンFしがらきでリフレッシュし、勢いはメンバー随一の前者とスタート直後に躓いて落馬寸前の前走からまともならあっさり勝てる後者の一騎打ちムードです。これに割って入るなら、橋口弘次郎厩舎の勝負調教に該当したキタサンエピソードでしょう。

推奨馬:09.ハノハノ、11.キタサンエピソード、18.ビキニブロンド

【奥田隆一郎のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→新潟11R 新潟2歳S
 メイショウオオゼキは、今回と同コースの新潟マイルにて新馬戦を1人気1着となった。現時点での完成度は高く、コース実績もあるため本命に推奨する。

推奨馬:17.メイショウオオゼキ

●今週の多点買いレース
→新潟10R 朝日岳特別
 ストロングロビンは、新潟芝コースで7戦して4度も馬券にからんだ新潟巧者。前走は新潟芝1200mを連対したが、500万クラスを勝ったのは新潟芝1600mなので、今回の距離1400mにも対応できる。休み明けを叩いた3走目で適性の高さを活かせる。サイレントソニックは、3走前に直結コース東京芝1400mの現級を連対、前走は同コースの現級を連対した。直結コースと同コースの両方で現級を連対したので、コース適性が高い。また、現在6戦連続で馬券になっており、安定感がある。マイネルハイセンスは、4走前に同コース、3走前に直結コースの東京芝1400mを連対した後、前走にて直結コース中京芝1400mの500万下を圧勝した。近4走の激走は、いずれも左回りの1400m戦であり、今回も同じ条件で好勝負を期待できる。

推奨馬:02.サイレントソニック、07.ストロングロビン、15.マイネルハイセンス

【古澤秀和のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→札幌11R キーンランドC
 ここはパドトロワ1点勝負の場面。香港から帰国後は不振が続いていたが、前走で復活。衰えがないというところを見せつけた。今回は極端な内有利の馬場で内枠を引けたのが大きいし、この相手ならハナか好位のインコースで競馬ができるはず。洋芝の札幌は前走の新潟よりも合っているし、ここは勝ち切れるものと見る。

推奨馬:02.パドトロワ

●今週の多点買いレース
→小倉11R 小倉日経オープン
 リルダヴァルは前走で見事復活。もともとの素質馬がようやく良くなってきた感じだ。今回は内目が有利な馬場で内枠が引けたし、今の小倉の馬場もこの馬にはぴったりの印象。勝ち負け必至だ。ニシノメイゲツは重賞メンバーでの前走でも見劣りしなかった。内枠を引いて楽に運べるし、今の馬場の質も前走よりは合っている。これも上位争い必至。ダローネガは休み明けになるが、むしろ立て直されたものだし、警戒する必要がある。枠順はあまり良くないが、先行しての速め捲りなら出番がある。ミキノバンジョーは先行して安定感が出てきた。前走のメンバーではさすがに厳しかったが、今回のメンバーならチャンス十分。

推奨馬:02.リルダヴァル、04.ニシノメイゲツ、12.ダローネガ、13.ミキノバンジョー

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→小倉10R 天草特別
 昨年の4回小倉芝1200mは、3歳以上、かつBコースのレースに限ると父にサンデーサイレンス系種牡馬を持つ馬が[1-0-1-22]。もともと今年の2回小倉芝1200mでもあまり好走例がないので、思い切って評価を下げるべきだと思います。注目は浜中俊騎手とビキニブロンドのコンビ。テン乗りの前走が好内容でしたし、今回は相手関係にも恵まれた印象です。この馬自身の戦績を見る限り、外めの枠を引いた点もプラスでしょう。

推奨馬:18.ビキニブロンド

●今週の多点買いレース
→札幌11R キーンランドC
 前走5着以下だった馬は2006年以降[1-1-1-38]、前走がJRA重賞以外だった馬は2006年以降[1-2-1-39]。前走の内容や格を素直に評価すべきレースと言えます。また、単勝5番人気以内、かつ1〜7番枠だった馬は2006年以降[0-0-4-8]。内枠不利とまでは言えませんが、少なくとも勝ち切るのは難しいようです。一応の中心は三浦皇成騎手とドリームバレンチノのコンビ。芝ではロージズインメイ産駒と相性がいいジョッキーなので、乗り替わりは問題ありません。あとはノーザンダンサー系種牡馬の産駒が強いレースなので、テイエムオオタカ、スプリングサンダーあたりも押さえておくべきだと思います。

推奨馬:11.テイエムオオタカ、12.スプリングサンダー、13.ドリームバレンチノ

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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