2012年09月14日(金) 18:00
そのだ金曜ナイターに行ってきた。さすがに初日はイベント満載。青芝フックさん、間寛平さんほか関係者によるナイター照明点灯式。間寛平さんと岩田康誠騎手のトークショー。これはもちろんたまたまだが、木村健騎手の通算2500勝達成。岩田騎手がマコーリーに騎乗しての摂津盃の誘導などなど。
そして個人的には、新規オープンした飲食店の取材も楽しかった。開店予定7店舗のうち、ナイター初日に間に合ったのは4店舗で、さすがに1日ですべて食べて回るわけにはいかなかったが、焼き鳥&唐揚げの『日高』、揚げたて串カツの『串勝や』などはいっぱいのお客さんで賑わっていた。競馬とは関係なく飲みにだけ行ってもよさそうな雰囲気だった。
岩田騎手が誘導馬に乗って登場
この日の園田競馬場の入場は6700名。前々日、前日が3000名前後だったから、その倍以上の入場者で賑わっていた。金曜夜ということもあり、小さいお子さんを連れた家族連れや、若い人たちも多かったように思う。関西圏の競馬では初めてのナイター競馬だから当然だろう。
一方で、「もっと入るかと思った」という関係者の声も聞かれた。これについては矢野吉彦さんも本サイトの『競馬最前線』(9月8日付)で書かれていたので、ご覧いただきたい。
ある地元専門紙記者からは、一般メディアでの宣伝がほとんどなかったのが残念だったという話を聞いた。
なるほどぼくは普段デスクワークなどをしているときは、スカパー!で放映しているどこかの地方競馬の中継を流しっぱなしにしていることが多く、姫路や園田の中継では「そのきん」のCMを頻繁にやっていたので、相当宣伝はがんばっているんだなあと思っていた。ところがそうしたCMを制作したにもかかわらず、予算の都合などもあったのだろう、地上波ではそのCMがほとんど使われなかったのだそうだ。
そうしてみると、この初日の6700名の入場が多かったのか少なかったのかではなく、昼間開催の倍ほどの入場を今後も続けられるかどうか、さらには、少しずつでも増やしていけるかどうか、だと思う。そうでなければナイター競馬をはじめた意味もない。
むしろ既存の競馬ファン以外への周知が不足していてこれだけの入場があったのなら、新たなファンを呼び込める余地は残されているということだ。
大井競馬のトゥインクルレースは、たしかに競馬ブームのころと比べれば入場人員も売上げもかなり下がったが、それでも、会社帰りに競馬好きな人が競馬初心者を連れてきたんだな、という感じの若者のグループを少なからず見かけることがある。そういう意味では、さすがにナイター競馬がはじまってから四半世紀を越えたこともあって、数ある娯楽のひとつとして定着しているんだと思う。
そのだ金曜ナイターも、そうしたファンを増やすような努力をしてほしいと思う。
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斎藤修
1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。