2012年09月28日(金) 12:00
ゴールドシップを見くびっていた。春のダービーを2番人気で5着に敗れたとき、「早熟馬」「スタミナ不足」の影がちらついたからである。
オルフェーヴルと同配合だが、この馬は祖母の父にプルラリズム、曾祖母の父にトライバルチーフが入っている。どちらも仕上がり早の短距離血統で、2歳戦やマイル戦には強いが、長距離の重賞勝ち馬は見当たらない。3歳秋、古馬になって飛躍した馬も少ない。
母系のベース自体は戦前から続く伝統の名牝系で、ステイヤーを追求してきた「下総御料牝系」である。母の父メジロマックイーンも、菊花賞、天皇賞・春(2回)を勝った名ステイヤーだから、スタミナ、成長力に富んでいる。
だが、母のポイントフラッグは先のプルラリズム、トライバルチーフの特徴がよく出ていた。2歳の秋に新馬戦を勝ち上がり、・・・
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吉沢譲治
血統評論家。月刊誌、週刊誌の記者を経てフリーに。著書「競馬の血統学〜サラブレッドの進化と限界」で1998年JRA馬事文化賞を受賞。「最強の血統学」、「競馬の血統学2〜母のちから」、「サラブレッド血統事典」など著書多数。