2012年11月16日(金) 18:00
11月14日に大井競馬場で行われたハイセイコー記念は、9番人気の伏兵ソルテが勝利。5〜6番手を追走し、4コーナーで先行勢の直後につけると直線鮮やかに抜け出し、まさに快勝というレースだった。
この日、実はレースより楽しみにしていたことがあった。増沢末夫調教師がトークショーのゲストとして来場し、「さらばハイセイコー」を歌うというのだ。というわけで、今回はミーハーな一ファンになってしまいました。
ぼくが競馬に興味を持ったのはそれなりの年齢になってからだが、国民的な人気となったハイセイコーと増沢末夫騎手については、当時小学生だったぼくにも、わりとはっきりとした記憶がある。引退レースとなった有馬記念で2着に負け、年が明けてからだったのかどうか、当時NHKの人気番組だった「お笑いオンステージ」の「減点パパ」というコーナーに増沢末夫騎手が出演した場面を、今でも鮮明に覚えている。
さらに今から4〜5年くらい前だったか、やはりNHKの懐かしのメロディー的な番組に増沢末夫さんが出演されて、「さらばハイセイコー」を歌ったところは、しっかりとDVDに録画してある。
そういうわけで、たまに酔っぱらってカラオケなどに行くと、ぼくも「さらばハイセイコー」を歌ったりするのだが、増沢末夫さんが歌うところを生で見られるのかと思うと、かなりテンションが上がった。
当日は重賞があるとはいえ、気温が下がったナイター開催で、あまりお客さんの入りはよくなかった。それでもトークショーが行われるステージ前にはたくさんのファンが集まった。ぼくと同じように、これを見に来たという顔見知りのマスコミ関係者も何人もいた。
増沢末夫氏が名曲を熱唱
ちなみにトークショーで話をされていた中で印象に残った話が2つ。ひとつは、ハイセイコーで一番強いと思ったレースは皐月賞ではなく高松宮杯(当時は芝2000m)だったと。そしてもうひとつは、芝よりもダートのほうが合っていたのではないかと。もちろん当時はダート路線がほとんど整備されておらず、今のようにダート重賞があれば、もっと強いレースをしたのではないかと。
トークイベントが盛り上がったのは、もちろんハイセイコーが国民的アイドルといわれるほどの活躍を見せたことと、さらにその引退に合わせて発売された曲が大ヒットするなど、今の時代には考えられないほど競馬が注目されたという時代背景もあってのことなのだが、むかしの競馬を振り返る、こうしたイベントは大歓迎だ。
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斎藤修
1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。