混戦マイルCS・福島記念は多点買いでキッチリ!

2012年11月17日(土) 20:00

 先週11月11日のWIN5は1〜4レース目をすべて単勝1番人気馬が勝利。WIN5史上初の“オール1番人気決着”にリーチがかかったものの、5レース目のエリザベス女王杯は単勝7番人気(単勝オッズ23.0倍)のレインボーダリアが制しました。最終的な配当は18万8290円で、特にレインボーダリアを高く評価していた方は「こんなにつくのか」と思ったんじゃないでしょうか。

 以下はあくまでも仮の話ですが、「レインボーダリアに勝ち目はある」と考えていた方が単勝を100円買う代わりに「他4レースの単勝1番人気馬+レインボーダリア」のWIN5を100円買っていた場合、単勝なら2300円、WIN5なら18万8290円の払い戻しということで、80倍以上も利益があった計算です。WIN5を「他4レースの単勝1〜2番人気馬+レインボーダリア」にしても総点数は16点ですから、単勝を1600円買っていた場合の配当(=3万6800円)よりWIN5の方がだいぶおトク。WIN5が「他4レースの単勝1〜3番人気馬+レインボーダリア」だったとしても総点数は81点止まりで、この場合もWIN5の配当は単勝を8100円買っていた場合の配当(=18万6300円)をわずかに上回ります。

 無論、他4レースのどこかを伏兵に勝たれると狙っている馬(先週11月11日の例で言えばレインボーダリア)が勝ってもハズレになってしまう分、単勝の代わりに「該当馬+他レースで上位人気になっている馬」のWIN5を買う作戦が必ずしもベターとは限りません。ただ、先週も1〜4レース目で単勝2〜3番人気の馬が何頭か勝っていればWIN5は数十万〜数百万円の配当になったでしょうから、リスクに見合うだけのリターンはあると言えます。過去の投票傾向から考えると、狙っている馬が人気薄であればあるほどこの作戦は有効であるはず。今週11月18日は混戦の予想されるWIN5対象レースが多いですし、こうした発想で買ってみるのも面白そうです。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→東京10R 晩秋特別
 今秋の東京開催で行われた芝2400mは出走頭数が少なかったこともあり、トラック単一調教馬の好走が目立っています。これは標準トラックのホッコーブレーヴに好都合。休養明けの前走を叩いて、更に状態が上向いている最終追い切り内容ですから、1点に絞るならこの馬です。

推奨馬:6.ホッコーブレーヴ

●今週の多点買いレース
→東京11R 霜月S
 ハンデ戦で行われるようになった霜月Sは過去3年ですが、その勝ち馬はすべて栗東坂路で追い切られた坂路調教馬。これに該当する中でも好走時の追い切り内容に近いのがサウンドアクシス。これが中心だと思いますが、エーシンウェズン、オースミイチバン、マルカベンチャーも調教適性があり、勝ち馬として押さえる必要があります。

推奨馬:4.オースミイチバン、9.サウンドアクシス、13.マルカベンチャー、16.エーシンウェズン

【奥田隆一郎のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→東京10R 晩秋特別
 タイセイグルーヴィは、直結コースの東京芝1800mにて500万クラスを勝ち上がり、同コースの前走で現級を連対した。東京芝コースを得意にしており、勝ち負けになる。

推奨馬:2.タイセイグルーヴィ

●今週の多点買いレース
→東京11R 霜月S
 オースミイチバンは、直結コースの東京ダ1600mで施行されたユニコーンSを連対した。休養明けで出遅れた前走は惨敗したが、叩いた上積みと東京ダート替わりで大駆けを警戒する。マルカベンチャーは、4走前に同コースのオープン特別を激走している。休み明けを叩いて良化、万全の態勢で好勝負になる。トシギャングスターは、直結コースの阪神ダ1400mにて1000万クラス、直結コースの東京ダ1600mで1600万クラスを勝ち上がった。休み明けを叩いての上昇が見られ、叩き3走目の得意コースで変わり身を期待する。

推奨馬:3.トシギャングスター、4.オースミイチバン、13.マルカベンチャー

【古澤秀和のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→京都11R マイルCS
 前走は休み明けを一叩きされた効果でグンと上向いていたが、今回はそれを上回る上昇ぶり。力はここでも一枚上。問題は馬場だが、今日の馬場を見ていると、この馬にちょうど合いそうな感じ。枠順もギリギリいいところを引けたし、ここは勝てる場面と見る。

推奨馬:7.グランプリボス

●今週の多点買いレース
→福島11R 福島記念
 サンテミリオンは結果こそ出ていないが、ここのところデキは悪くない。今まで戦ってきたメンバーを考えると、ここは相手が相当落ちる。ロスなく運べる枠順で、一発あってもいい。ダイワファルコンはここに入ると明らかに格上。コースに問題はなさそうだし、ハンデ差だけ。アドマイヤタイシはここにきて急上昇。持っている能力はもともと高いし、ハンデ戦で54キロの斤量なら通用してもいい。アスカクリチャンはコース相性がいいし、3走前に比べると相手も軽い。ハンデは重くなるが、ここも上位争いは必至。ミッキーパンプキンはここのところのレース内容がいい。条件も合っているし、このハンデなら上位争い。ダコールは評価を落としているが、このメンバーなら引けを取らない。ハンデ戦になるのもいいし、ここは巻き返しに注意したい。

推奨馬:3.サンテミリオン、6.ダイワファルコン、9.アドマイヤタイシ、11.アスカクリチャン、12.ミッキーパンプキン、16.ダコール

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→東京10R 晩秋特別
 今年の4〜5回東京芝2400m(11月17日終了時点)は、1000万下から上のクラスのレースに限ると、前走の4コーナーを4番手以内で通過した馬が[1-0-1-9]といまひとつ。先行馬は割り引きが必要でしょう。また、父か母の父にヘイロー系種牡馬を持たない馬も[0-1-1-9]と苦戦していました。注目は蛯名正義騎手とタイセイグルーヴィのコンビ。もともとこのメンバーなら実績上位ですし、これといった不安要素が見当たらないので素直に信頼できると思います。

推奨馬:2.タイセイグルーヴィ

●今週の多点買いレース
→京都11R マイルCS
 前走がJRAのレース、かつその前走で出走メンバー中1位の上がり3ハロンタイムをマークしていた日本調教馬は2002年以降[6-1-2-14]と好調。今年は該当馬がレオアクティブとグランプリボスだけなので、まずはこの2頭を押さえておきたいところです。また、中山芝のJRA重賞で連対経験がなかった日本調教馬は2002年以降[2-2-5-78]と苦戦気味。さらに手広く押さえるなら、京都芝外回りが得意な馬よりも中山芝で好成績をマークしてきた馬に注目するべきでしょう。今年の出走メンバーだと、2011年に弥生賞を制しているサダムパテック、2012年にダービー卿チャレンジトロフィーを快勝したガルボが面白いと思います。

推奨馬:1.サダムパテック、6.レオアクティブ、7.グランプリボス、9.ガルボ

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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