先週、そして今週の出来事

2013年06月14日(金) 12:00

 あ〜難しかった先週の東西重賞レース。

 マルセリーナ&クラレントは共に適性距離ではないと思っていましたが、考えてみればメンバー中唯一のG1馬&東京コースでの重賞2勝と実績の抜けた存在。両馬に「ごめんなさい」の気持ちでした。特にマルセリーナの勝利は陣営にとって非常に大きな喜びとなったことでしょう。桜花賞2年2ヶ月振りの復活Vに加え、厩舎にとってはジョワドヴィーヴルの死という悲しい出来事があった直後の勝利。

 しかもマルセリーナは、精神的に子供だったジョワドヴィーヴルにとってお姉さん的存在で、いつも運動時はマルセリーナに誘導される形で後ろをついて周回しており、なんだか姉妹のようでした。そんな姿も思い起こされるだけに、胸があつくなるゴール前でした。一方東京で行われたエプソムCは、個人的には大反省…。クラレントの状態を見誤りました。でもどうしても状態が気になり週中、岩田騎手に話を聞くと、「前走よりは良かったけど、まだ6分ぐらいかな…。それでも力は上だと思っていたので、自信はあった」と。状態と実力、そのはかり方の難しさを感じました…。

 さて話は変わり、今週から函館競馬が開幕。早いですね〜。それに伴い数週間前から栗東トレセンの馬房もポツポツと空き始め、夏競馬の訪れを感じます。その函館の開幕週を飾る重賞・函館スプリントSですが、やはり注目となるのは高松宮記念2着のドリームバレンチノでしょう。高松宮記念後、安田記念を目指すのかな?と思いましたがサマースプリントへ。函館実績もありますし、なんと言っても松山弘平騎手が手の内に入れている馬。大崩れはないように思えます。しかしその一方で、59キロの斤量は重く本命にできないところも…。直前まで悩みそうです。

 さぁそしていよいよ来週にせまった宝塚記念ですが、なんとここにきてオルフェーヴルの回避が…、本当に残念の一言。中間のケハイを見ていると、海外を想定しての調教方法がいくつか取り入れられており、微調整がきく中での宝塚記念への調整もされているように感じていました。ですので、宝塚記念に向けては何の心配もなくすこぶる順調な調整過程だとは個人的には思ってはいませんでしたが、ケハイとしては昨年よりはハツラツとして見えただけに大丈夫だろうと期待をしていました。

 しかしながらこういったことになると、改めて馬が順調にレースに出走できることの難しさを感じますし、繊細かつギリギリのところでトレーニングを積んでいるアスリートなのだと…。とにかく軽度であることを願うばかりです。

 それでは皆さん、当日は是非とも競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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細江純子

愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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