2014年ドバイワールドCカーニヴァルのプログラム発表

2013年10月23日(水) 12:00

 まずは、先週の続報からお伝えしたい。

 イギリスの競馬統括団体BHAは先週の金曜日(18日)、見習い騎手のダレン・イーガン(21歳)から出されていた「転厩申請」を受理し、騎手免許を再発行することを決定した。

 申請から免許交付まで、なぜ2か月近くかかったのか、審査していた事象が何であったのか、BHAは明らかにしていないが、発表されたステートメントによると、イーガンに対して求めていた追加情報が先週前半になって提出され、これを精査した結果、懸念されていた事象がクリアになり再交付を決定したとのことだ。

 いったい何が問題だったのか、釈然としないものが依然として残っているものの、才能ある若手に再び騎乗機会が与えられたことを、素直に喜びたいと思う。

          ◇

 10月第1週のアークウィークエンド、第3週のブリティッシュチャンピオンズデイが終わり、ファンのまなざしは11月第1週のブリーダーズCに向けられようとしている。

 ブリーダーズCが終われば、世界の競馬ファンの関心はアジアに移り、アジアサーキットが終わると年が明け、2014年1月9日(木曜日)には、ドバイワールドCカーニヴァルが幕を開ける。

 ドバイの競馬統括団体ドバイレーシングクラブからこのほど、カーニヴァルのプログラムが発表され、いくつかの重賞の格上げや、新たなレースの発足が明らかになった。

 1月9日の開幕から、クライマックスとなる3月29日(土曜日)のワールドC開催まで、11日という開催日数は前年と同じだ。ワールドCデーの総賞金が米ドル換算で2725万ドル、カーニヴァル全体の総賞金は3700万ドルという豪華さも、例年通りである。

 開幕日となる1月9日のカードでは、12年までアルラシディア・トライアルという名称の条件戦として施行されていた芝1800m戦が、シングスピールSと名称が改められ、準重賞の格付けを与えられることになった。賞金も従来の12万5千ドルから15万ドルに引き上げられるこのレースは、その後、1月30日のG2アルラシディア、3月8日のG1ジェベルハタ、3月29日のG1ドバイデューティーフリーと続く、芝1800m路線の幕開けを飾ることになる。

 開催2日目(1月16日)には、オールウェザー1200mの準重賞ドゥバウィーS(総賞金15万ドル)を新設。2月13日のG3アルシンダガスプリント、3月8日のG3マハブアルシマール、3月29日のG1ドバイゴールデンシャヒーンと続く、オールウェザー1200m路線が完成することになった。

 開催3日目(1月23日)には、これまで開催7日目に施行されていたG2アルファヒディフォートが移行してくる。更に、従来は芝1600m戦として行なわれていたこのレースが、来年は芝1400m戦に距離が短縮されることになった。

 開催7日目(2月20日)のカードでは、これまで条件戦として施行されていた芝2000m戦が、「ザ・ドバイミレニアム」という名称となって、準重賞として施行されることになった。総賞金20万ドルのこのレースは、ワールドCデーのG1ドバイデューティーフリー(芝1800m)を目指す馬にとっても、G1ドバイシーマクラシック(芝2400m)を目指す馬にとっても、プレップレースとして活用されることになりそうだ。

 開催8日目(2月27日)のカ−ドでは、3歳限定戦のLRメイダンクラシックが、施行日こそ変わらないものの、13年までの芝1600mから14年は芝1400mに距離が短縮されることになった。

 3月8日のスーパーサタデーのカードでは、芝1000mのメイダンスプリントが、従来の準重賞からG3へ。そして3月29日のワールドCデーのカードでは、芝3200mのドバイゴールドCが従来のG3からG2へ昇格となっている。

 カーニヴァルにおけるレースに出走するために必要な、国際厩舎の使用申し込みは、11月11日(月曜日)が締め切りとなっている。また、国際厩舎のオープンは12月15日(日曜日)で、ワールドCデーのレースに向けた第1回登録の締め切りは、1月17日(金曜日)となっている。

 ワールドC開催のビッグレースはもちろんのこと、早めにドバイ入りしてカーニヴァルのカードから出走する日本馬が出て来てくれることを期待したい。

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合田直弘

1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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