週刊サラブレッド・レーシング・ポスト

2003年09月16日(火) 10:56

 10月1日・2日の両日、英国ニューマーケットで行われる『タタソールズ・ホウトンセール』が、上場馬のラインナップが豪華な事で話題になっている。

 リーディングサイヤー・サドラーズウェルズの産駒が19頭される他、デインヒル(10頭)、ダルシャーン(8頭)、グランドロッジ(5頭)、キングマンボ(5頭)、マキャヴェリアン(15頭)、レインボウクエスト(3頭)、シングスピール(3頭)など、トップサイヤーの産駒がずらりと登場。更に、史上最高の顔触れが揃ったと言われる初年度産駒となる新種牡馬も、ドバイミレニアム(2頭)、ジャイアンツコウズウェイ(19頭)、キングズベスト(3頭)、モンジュー(8頭)、シンダー(4頭)らの産駒が登場。活気のあるマーケットとなる事が期待されている。

 カタログには、G1勝馬の弟妹だけでも20頭以上。93年の全欧2歳王者で、現在は種牡馬として大成功しているグランドロッジの半弟(#1、父ナシュワン)をはじめ、、96年のドイツ3歳牡馬王者ラヴァーコの半弟(#3、父ジャイアンツコウズウェイ)、01年のドイツ古馬王者クトゥブの半弟(#15、父サドラーズウェルズ)、98年の欧州古牝馬女王ワンソーワンダフルの全弟(#57、父ナシュワン)、昨年のワールドシリーズ王者グランディラの全弟(#102番、父グランドロッジ)、94年の全欧2歳王者セルティックスイングの半妹(#109、父サドラーズウェルズ)、98年のアイルランド2歳牝馬女王サンスパングルドの半妹(#140、父サドラーズウェルズ)、99年の全欧チャンピオンスプリンター・ストラヴィンスキーの半妹(#141、父サドラーズウェルズ)、02年の英2歳牝馬女王エアウェイヴの半弟(#159、父ロイヤルアプローズ)等、チャンピオン級の名馬の弟妹が目白押しである。

 母が有名馬という上場馬では、馬主のワフィック・サイド氏が競馬から撤退するため市場に出回ることになった96年の英オークス馬レディーカーラの牡馬(#5、父キングマンボ)、00年の英オークス馬ラヴディヴァインの初子となる牡馬(#9、父サドラーズウェルズ)、95年のジャックルマロワ賞優勝馬ミスサタミクサの牡馬(#17、父ドバイミレニアム)、98年の欧州古牝馬女王ワンソーワンダフルの牡馬(#28、父マキャヴェリアン)、99年のフィリーズマイル勝馬テジアーノの初子となる牝馬(#66、父ダンジグ)、99年の仏1000ギニー勝馬ヴァレンタインワルツの牝馬(#69、父シーキングザゴールド)、00年のヴェルメイユ賞勝馬ヴォルヴォリータの牝馬(#72、父ジャイアンツコウズウェイ)、96年の愛オークス馬ダンスデザインの牝馬(#128、父キングマンボ)等に、購買者の熱い視線が集まりそうだ。

 更に日本に縁の深い血脈として、高松宮杯優勝馬シンコウフォレストの半弟(#33、父キングズベスト)にも注目したい。母パークイクスプレスがG1勝ち馬で、姉に99年の欧州3歳牝馬中距離女王ダズリングパークがいるという、超良血馬である。

 また、安田記念、スプリンターズSと日本で2つのG1を制したブラックホークの半弟(#55、父ダルシャーン)も高値必至の1頭だ。本馬の1つ下の妹(父シングスピール)が、7月のJRHAセレクトセールで8千万円の高値で購買されたのは記憶に新しいところだ。

 アメリカのキーンランド・セプテンバーセール(9月8日〜20日)が好況のうちに推移しているだけに、タタソールズ・ホウトンを前にした欧州競馬関係者の期待も高まっている。結果は、10月8日のこのコラムでお伝えしたい。

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合田直弘

1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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