2013年12月17日(火) 18:00
戸崎圭太
◆阪神JF制覇の後は「心の中ではすっげー喜んでました」
阪神ジュベナイルフィリーズで、JRA移籍後初のGI制覇を果たした戸崎圭太騎手。その週に行われた、全国の2000勝以上のジョッキーが激突するゴールデンジョッキーカップでも優勝と、まさに今ノリにノッています!!
赤見:まずは、阪神ジュベナイルフィリーズ勝利、おめでとうございます。ハナ差でしたけど、勝ったと思いました?
戸崎いや〜。全然わかんなかったです。一瞬にして現れたんですよ、ハープスターが。『勝った!』と思ったら来たんで。『う〜ん…どうなのかなぁ』って。まぁでも、勝ったとも思わなかったけど負けたとも思わなかったので、祈りながら検量に帰ったんですけど。
レッドリヴェールとのコンビで阪神JFを優勝!
赤見:勝利が確定した時は、どんな気持ちでした?
戸崎:興奮しますわね。めちゃくちゃ嬉しかったです。
赤見:でも、インタビューとか表彰式とか、すごく冷静に見えたんですけど。
戸崎:なんか、『嬉しくなかったの?』って聞かれるくらい無表情だったって言われるんですけど、心の中ではすっげー喜んでました。だからその興奮を出さないように、ちょっとカッコつけてたとこもあったかもしれないですね。自分の中ではもうホントに、万歳して、ジャンプして、『うわ〜』ってやりたかったですけど。そこはカッコつけました(笑)。あんまりやっちゃうと、あいつバカだなって思われちゃうんで。
赤見:今度、思いっきり喜ぶ姿を見せて下さい。
戸崎:ですね。近々またあると思うんで。その時は思いっきり喜びます!
赤見:続きまして、園田競馬場でのゴールデンジョッキーカップ優勝、おめでとうございます。全国の通算2000勝以上のジョッキーたちと3戦するわけですけど、初優勝のお気持ちは?
戸崎:嬉しいですね。2位の岩田さんとは1ポイント差だったので、運が良かったです。ここもまたハナ差ですね(笑)。こないだのワールドスーパージョッキーズシリーズもね、1戦目終わって『もう優勝だな』みたいな勢いだったんですけど…。まぁなんか俺らしいっていうか。ずっとトップにいたのに結局4位だったんですけど。そういう経験を得て、必ずどこかではと思ってたので、今日の優勝は嬉しいですね。
ゴールデンジョッキーカップ優勝!
赤見:ワールドスーパージョッキーズシリーズには、ずっと出場してみたいっておっしゃってましたね。
戸崎:もうずっと出たかったので、今年初出場出来て、すごく嬉しかったです。地方時代は、僕がデビューした頃は東西のリーディングが交互に出場する感じだったので、その時には意識するっていうのはなかったですけど。各競馬場のリーディングが集まって、レースして出場を決めるスーパージョッキーズトライアルが始まってからは、『絶対出たいな』ってずっと思ってました。去年が1番のチャンス(1ポイント差で2位)だったんですけど、まぁそこは俺らしく(笑)、出れませんでした。
赤見:実際に騎乗してみていかがでした?
戸崎:楽しかったですね。世界のトップジョッキーの中で一緒に乗れるっていうのが。また自分がこういう場に立てるっていうのも自信にもなりました。レースを終えてみて、さすがだな、トップジョッキーだなっていうのを感じましたし、またそれを自分の身に出来たらなって思います。
赤見:さらに、移籍から38週連続勝利記録も作りましたね。
戸崎:まぁ今でも続いてれば良かったんですけど、1週抜けちゃったんでね。自分自身ではあんまり意識はしてなかったんですけどね。なかなか勝ち切れなくても、1週間に1回は勝ててたっていう記録があったっていうのは良かったですけど。ただ、1週間に1回しか勝てなくても続くわけじゃないですか。たくさんいい馬に乗せてもらったのに、勝ち切れないところも多かったので。だから、嬉しい気持ちと、まだまだ課題が多いなと、色んな気持ちになりました。
赤見:まだ少し残ってますけど、今年一年振り返ってみていかがですか?
戸崎:移籍出来たことは大きかったですね。勉強もすごい大変だったんで、まずは合格出来たことが良かったなって思います。移籍した年にGI勝てたっていうのも大きいですし、色々変化した年でしたね。生活のリズムがまるっきり変わったし、とにかく変化の年でした。
満面の笑顔でピースをする戸崎騎手!
赤見:今年いろいろ叶えましたけど、今後の目標は何ですか?
戸崎:いや、まだまだでしょう。まだリーディングジョッキーも獲ってないし、色んなGIも勝っていないので。今は交流も盛んになってるし、外国にも行ってみたいっていう気持ちもあります。まだ海外で乗ったことないんですよね。だから、まだまだ夢は広がるなって思います。楽しみがいっぱいですよ。
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常石勝義
常石勝義 1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。