ホワイトマズルの長い種牡馬寿命の秘密

2014年01月10日(金) 12:00


◆古き良き欧州血脈のホワイトマズル

 ホワイトマズルは老いを知らない。今から21年前、1993年の伊ダービーで従来のレコードを2秒5も短縮して圧勝。同世代のコマンダーインチーフ(英ダービー)とともに、欧州で吹き荒れたダンシングブレーヴ旋風の立役者となった馬だ。

 当時の日本はバブル期。ジャパンマネーの威力で父のダンシングブレーヴのみならず、この2頭も相次いで輸入されたが、コマンダーインチーフに比べるとホワイトマズルの種牡馬としての出足は鈍かった。

 だが、コツコツと実績を積み上げ、GI勝ち馬がいつの間にか5頭になった。スマイルトゥモロー(オークス)、イングランディーレ(天皇賞・春)、シャドウゲイト(シンガポール航空国際C)、アサクサキングス(菊花賞)、ニホンピロアワーズ(ジャパンCダート)がそれだ。

 対するコマンダーインチーフも・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

吉沢譲治

血統評論家。月刊誌、週刊誌の記者を経てフリーに。著書「競馬の血統学〜サラブレッドの進化と限界」で1998年JRA馬事文化賞を受賞。「最強の血統学」、「競馬の血統学2〜母のちから」、「サラブレッド血統事典」など著書多数。

新着コラム

コラムを探す