ミッキーアイルの長所と死角/シンザン記念

2014年01月14日(火) 18:00


◆ミッキーアイルのデビュー戦と似た印象のシンザン記念

 単勝160円。断然の支持を受けたミッキーアイル(父ディープインパクト)が今回もマイペースに持ち込むと、鮮やかな逃げ切りを決めて重賞制覇。デビュー以来4戦すべて1600mに出走し、これで4戦【3-1-0-0】となった。

 ミッキーアイルのここまでの4戦を分析すると、次のようになる。

▽タイム     前600-(前800)-1000-(後800)-後600-最終1F
▽1分37秒6(2着)36秒2-(49秒5)-62秒9-(48秒1)-34秒7-11秒4
▽1分32秒3(1着)34秒5-(46秒2)-57秒7-(46秒1)-34秒6-11秒9
▽1分34秒2(1着)35秒3-(47秒4)-59秒5-(46秒8)-34秒7-11秒7
▽1分33秒8(1着)35秒5-(47秒9)-59秒7-(45秒9)-34秒1-11秒8

 ミッキーアイルは1600mを4戦しているが、すべてのレースが前半の800mより、後半の800mの方が速いパターンで統一されている。快速の先行馬としては珍しいことである。

 デビュー戦は3頭雁行の超スローの先行から、抜け出したところをアトム(朝日杯FSを1番人気で5着)に0秒1差されて2着。あまりにスローだったうえ、最後はささっていたからから基準外だが、勢いがついて差してきたアトムの最終1ハロンは推定「11秒0-1」。みんなが楽で、最後の1-2ハロンに集約される爆発力だけの勝負は歓迎しないタイプを思わせた。

 2戦目は「1分32秒3」の2歳マイル戦の日本レコード。あまりに高速の芝コンディションすぎ、マイルで馬場差が1秒5前後あったのではないかと考えられる。1分33秒1で2着のエアカミュゼ(上がりはミッキーアイルと五分の34秒7)は、そのあと2回連続して1番人気で勝てない。しかし、ミッキーアイルの・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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