2014年03月01日(土) 12:00
◆1位はもちろんあのマッチレース
4週前の当コラムで紹介した月刊競馬情報誌「優駿」3月号が発売されました。特集は「JRA60周年企画・永遠に語り継ぎたい名勝負BEST60」。私も、60の名勝負を選び出す60人の中に加えていただいたわけですが、さぁ、その結果はどうなったでしょう?
第1位に選ばれたのは、テンポイントとトウショウボーイがマッチレースを繰り広げた77年の有馬記念。私も文句なしに第1位に挙げました。やっぱりそう思っている人が多いんですね。
第2位は…、なんて次々に書いてしまうと、「優駿」の売り上げに悪影響を及ぼす可能性がありますので、やめておきます。ほかにどんなレースがどういう順位で選ばれたかは、実物をお買い求めの上ご確認下さい。
でもちょっとだけ続きを。BEST10の中には89年から90年代末までのレースが6つもランクインしています。実は私、たぶんそんなふうになるだろうな、と予想していました。オグリキャップの活躍で競馬ブームに火が付き、日本の競馬が“黄金期”を迎えた時代。多くの人にその頃の印象が色濃くすり込まれていると思ったからです。
そこで私が設けた選考基準が、4週前のコラムにも書いた「60年代まで、70年代、80年代、90年代、2000年以降の各年代からできるだけまんべんなくピックアップし、同じ馬が主役になっているレースは2つまでしか選ばない」というもの。これで、オグリキャップのレースだらけになったり、90年代のレースに偏ったりしないようにしました。
そんな私のBEST10と、順位付けせず選んだ次点10レースは以下のとおりです。
第1位=77年有馬記念 第2位=99年有馬記念 第3位=65年有馬記念 第4位=92年ジャパンカップ 第5位=84年有馬記念 第6位=72年日本ダービー 第7位=74年有馬記念 第8位=89年毎日王冠 第9位=01年エリザベス女王杯 第10位=08年天皇賞秋
次点は、
68年皐月賞 70年皐月賞 73年菊花賞 75年東京4歳ステークス 81年天皇賞春 84年皐月賞 88年函館記念 90年有馬記念 93年日本ダービー 96年阪神大賞典
それぞれがどんなレースだったかは、みなさんで調べてみて下さい。「あのレースが入っていないじゃないか!」とか「なんでこのレースがこんな順位なんだ!」とか、いくらでも突っ込んでいただいて結構です。なにしろ「競馬ファンが100人いれば100通りの楽しみ方がある」と言われるくらいで、過去のレースに対する思い入れも“百人百色”でしょうからね。さらに、「このレースを選ぶ人はそんなに多くないだろう」というのも、あえていくつか選びました。「私が選ばなきゃ誰が選ぶ?」という覚悟でね。
そうそう、「優駿」3月号の付録は、BEST30までのレースを収録したDVD。豪華なオマケでしょう?それで700円なんて、お買い得だと思いませんか?!
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。