トライアル戦線と例年の血統的傾向

2014年03月14日(金) 12:00


◆日高の意地は見られるか

 トライアル戦線も大詰めを迎え、浮上する生産牧場も例年どおりとなってきた。

 先週のチューリップ賞。優勝馬と3着馬はノーザンファームで、2着馬は社台ファーム。弥生賞も優勝馬はノーザンファーム、2着馬はノースヒルズ、3着馬は社台コーポレーション白老ファームの生産である。近年、この流れが恒常化している。

 大相撲に例えれば、東西の横綱にノーザンファームと社台ファームが鎮座し、大関もこれ以外の社台グループの牧場が名を連ねる。関脇、小結クラスにかろうじてノースヒルズ、下河辺牧場、千代田牧場、ダーレーあたりがいて、残りの多くは軒並み十両以下。そんな勢力分布図になる。

 毎年、2歳戦から明けて3歳の2月ごろまでは、日高の牧場も頑張っている。マイナー種牡馬も台頭の余地はある。しかし、クラシックに向けて、重要なトライアルレースが始まると状況が一変する。

 日高にもランキング上位の種牡馬を付けている牧場はたくさんある。だが、日高の・・・

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吉沢譲治

血統評論家。月刊誌、週刊誌の記者を経てフリーに。著書「競馬の血統学〜サラブレッドの進化と限界」で1998年JRA馬事文化賞を受賞。「最強の血統学」、「競馬の血統学2〜母のちから」、「サラブレッド血統事典」など著書多数。

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