新人騎手の初勝利

2014年04月11日(金) 18:00


◆4月からデビューした地方競馬の新人ジョッキーたち

 今年も地方競馬では、この4月から各地で新人騎手(12名)が順次デビューを迎えている。

 JRAでは毎年3月の最初の週末にほとんどの騎手がデビューするが、地方競馬の場合は、3月31日付で騎手免許が発行されても、所属する競馬場の開催日程の関係で、場合によってはデビューが5月にずれ込んでしまう騎手もいる。

 そうした中で、早くも2名の騎手が初勝利を挙げた。

 実は1年前にデビューした1期上の騎手たちがデビュー前の評判どおり、というか評判以上の活躍を見せたので、今年デビューする騎手たちがちょっと霞んでしまわないかと心配していたのだ。たとえばその1期上の騎手たちでは、北海道の井上幹太騎手はシーズン開始後の数週間で北海道リーディングに立つ瞬間があったりなどで最終的には31勝、同じ北海道の石川倭騎手も24勝を挙げた。紅一点、名古屋の木之前葵騎手も23勝をマーク。そしてさらなるびっくりは、大井の笹川翼騎手が激戦区の南関東で43勝も挙げたこと。しかしどうやら今年の新人騎手たちも活躍が期待できそうで、ちょっと安心した。

 初勝利1番乗りとなったのは、高知の妹尾浩一朗(せのお こういちろう)騎手で、4月5日の第1レース。なんと初騎乗での初勝利。しかも、協賛レースになっていたそのレース名が『妹尾浩一朗初騎乗特別』だった。

 そしてもうひとりは金沢の中島龍也(なかじま たつや)騎手で、4月8日の第5レース。デビュー10戦目での初勝利だった。

 ところがちょっと残念に思ったのが、高知も金沢も主催者の公式サイトにその初勝利のニュースが掲載されていないのだ。マスコミ向けのニュースリリースは、その当日のうちにメールが送られてきたので、当然公式サイトにもニュースとして掲載されていると思ったのだが、この原稿を書いている4月11日の昼の時点でまだ掲載されていない。

 初勝利といえば騎手にとってみれば一生の思い出だ。それだけにファンに対しても、もっと盛り上げていいのではないか。高知、金沢いずれのサイトでも「デビューします」というお知らせはちゃんと掲載されていただけに、初勝利もニュースとして取り上げてほしかった。

 せっかく初勝利の写真がリリースされているので、ここに掲載しておこう。

斎藤修

4月5日に初騎乗初勝利を挙げた高知の妹尾浩一朗騎手(写真:高知県競馬組合)

斎藤修

4月8日に初勝利を挙げた金沢の中島龍也騎手(写真:石川県競馬事業局)

 すでに初勝利を挙げた上記2名の他にも、下記10名が順次、所属競馬場でデビューを迎える。ぜひとも注目して応援していただきたい。

 北海道:水野翔(みずの かける)
 岩手:鈴木麻優(すずき まゆ)
 船橋:塚本弘隆(つかもと ひろたか)
 大井:瀬川将輝(せがわ まさき)、高橋昭平(たかはし しょうへい)、西啓太(にし けいた)
 笠松:藤田玄己(ふじた げんき)
 名古屋:深見勇也(ふかみ ゆうや)、村上弘樹(むらかみ ひろき)、八木直也(やぎ なおや)

【追記と訂正】

本記事中、「高知も金沢も主催者の公式サイトにその初勝利のニュースが掲載されていない」と書きましたが、高知の妹尾浩一朗騎手の初勝利については、高知けいばオフィシャルサイトの「高知けいばニュース」に掲載されていました。

http://www.keiba.or.jp/top/news/diary.cgi?no=4045

見逃していたことをお詫びいたします。また、ご指摘いただいた方、ありがとうございました。

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斎藤修

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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