どの馬が勝っても重賞初Vで波乱含み フローラS(GII)

2014年04月21日(月) 18:00


 桜花賞、皐月賞の興奮さめやらぬ中、新緑の府中開幕とともにオークストライアルが行われる。ハープスター、レッドリヴェールを脅かす新星は現れるのか。出走を予定している主な有力馬は以下の通り。

 マイネグレヴィル(牝3、美浦・和田正道厩舎)は札幌2歳Sでレッドリヴェールとクビ差の接戦を演じたようにここでは能力上位。当時のように馬場が渋れば尚良い。左回りは昨秋のアルテミスS以来2度目だが、当時は出遅れて前半に脚を使い、直線も瞬発力勝負になっては厳しかった。渋太さを生かすタイプだけに、例え良馬場でも開幕週を味方に前々から粘り込みたいところ。

 マジックタイム(牝3、美浦・中川公成厩舎)は母が03年のこのレースでハナ差2着だし、1000m61秒0のスローペースを我慢した前走内容なら2000mはこなせるはず。右手前の走りが力強い馬で、直線を右手前で走れる左回りが合っているし、ここは重賞初Vのチャンスだ。

 ニシノアカツキ(牝3、美浦・武藤善則厩舎)はフェアリーSは外枠で外を回り、4コーナーでは勝ち馬に外に振られながら長く良い脚を使って、クビ差2着と能力は確か。前走は直線入り口で何度も手前を替え、気難しさを見せる感じで失速。精神面でリフレッシュ出来ているかが鍵に。それと、クイーンCでは直線半ばから逆手前で走っていたように、右回りの方が得意かもしれない。

 サングレアル(牝3、栗東・松田博資厩舎)は半姉がブエナビスタという超良血。牡馬相手に加え、縦長で独特な展開になった前走こそ案外だったが、初戦で見せた瞬発力はGI級。小柄だけに、使い込むより間隔を開けた方が良いタイプかも。ここは改めて期待したい。

 その他、体質が強化して順調に使えるようになったハピネスダンサー(牝3、栗東・高野友和厩舎)、前走が案外だが新馬V時「クラシックを意識」と鞍上に言わしめたデルフィーノ(牝3、美浦・牧光ニ厩舎)、落ち着きが出てきたブランネージュ(牝3、栗東・藤岡健一厩舎)など伏兵も多数。発走は15時45分。

【データ分析/過去10年】

人気…1人気が[5-1-0-4]と勝率、連対率ともに優秀。2〜4人気も[2-6-5-17]連対率26.7%、複勝率43.3%と高いが1人気が4着以下になった年は5→3→10(2004年)、10→8→4(2006年)、2→3→4(2009年)、9→15→3(2011年)と2ケタ人気馬も馬券対象となっており、穴狙いもアリか。

前走…桜花賞との間隔が中1週となってからは桜花賞からの参戦馬が少なくなってしまったこともあるのか、前走が未勝利、500万下という馬でも[4-6-7-78]と前走がオープンクラス[6-4-3-63]と互角に戦えている。

脚質…直線の長い東京コースということもあるのか4角先頭の馬は[0-2-1-7]と勝ち馬は出ていない。その逃げ馬を見る位置で競馬をする2〜4番手は[4-2-5-20]と5〜10番手の[3-6-4-57]、11〜18番手の[3-0-0-57]よりも数字が高い。

◆マジックタイム

・一週前調教診断/井内利彰

 阪神JFこそ惨敗したが、左回りは2勝2着1回。阪神競馬場へ輸送した際に大きく馬体重を減らしているように、長距離輸送の課題は残る馬だが、今回は東京競馬場。その心配は全くない。

 それだけに、この中間はどれだけ攻めた追い切りを見せるか注目していたが、現在のところ・・・

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