2014年05月03日(土) 18:00
◆父とは鋭さの質が異なる差し脚、違うレースを見せてくれた方がいい
大変な盛り上がりをみせているように、年によっては役者不足になることも珍しくない天皇賞・春とすれば、素晴らしい組み合わせになった。
天皇賞・春は、最近10回に限ると1番人気馬が【1-0-1-8】の成績ゆえ、波乱必至のG1と形容されるが、それにはエース級の長距離型が育ちにくい体系になったこと。12年はオルフェーヴルが心身ともに不振期であり、13年はゴールドシップがまだ難しい成長期にあったことが関係する。また、信頼できるエースが見あたらず、後年、「あの馬が1番人気だったのは、本当なのか?」というような年があったことも否定できない。
長距離戦が少なくなったから、大半の馬が未知の距離に近い。大きな不確定要素があるのは確かだが、今年は、のちになって、あの年は素晴らしい激闘だったと、ファンの心に刻まれる3200mになることを期待したい。
有力馬の中で、総合力やパワーには不安はないが・・・
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。