2014年07月29日(火) 18:00
この半年、いいことももちろんあったが、やはり自分のなかでは三度の騎乗停止が大きなウェイトを占めている。昨年の上半期にも二度の騎乗停止があり、今年こそはと年初に“制裁点ゼロ”を目標に掲げたが、結局、昨年から何ひとつ修正できていなかったということだ。修正できなかったどころか、むしろ悪化したといえるかもしれない。
普段はあまり落ち込むということがない自分だが、さすがに3回目の騎乗停止のあとはガクッときた。このままでは乗っていられないと思ったし、それこそ身ひとつで海外に修行に行こうかな…なんていうことも考えたりした。
確かに意識し過ぎてしまったところもあるかもしれない。しかし、この世界はやはり結果がすべて。以前にも書いたが、人にケガをさせなかったことが不幸中の幸いであり、唯一の救いだ。とはいえ、危険な目に遭わせてしまったのは間違いなく、今後はより強い意識を持ってレースに臨まなければと、日々心に刻んでいる。
18年近く競馬に乗ってきた自分がこれだけ制裁を受けていたら、すべてにおいて説得力がなくなるし、何より自分自身が一番恥ずかしい。下半期を戦うにあたり、そこでほとんど制裁を受けることなくシーズンを終えることができたとき、はじめてこの半年で失ったものを少しだけ取り戻せるような気がしている。
そんななか、・・・
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2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。
福永祐一
1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。
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