現在の新潟の馬場なら/セプテンバーS

2014年09月26日(金) 18:00


1分08秒台前半で

 新潟の芝1200mのレースは非常に少なく、この夏ここまでの開催16日間で計「9レース」しか行われていない。最高タイムは先週20日、エターナルムーンの勝った1000万特別の1分08秒8(34秒0-34秒8)。

 レコードは、新装間もない2002年8月の1000万特別で記録された1分07秒5(33秒1-34秒4)であり、その年の9月29日に行われたビリーヴの勝った第36回「スプリンターズS」の勝ち時計は1分07秒7(33秒7-34秒0)だった。

 レース数が少ないから、馬場差は推測しにくいが、同じAコースで開催17日目になるこのレースの勝ち時計は、良で「1分08秒3-4」くらいか。土曜日なので週中に少しだけ持ち直した芝は、内ラチ沿いが少し走りにくい程度で、1分08秒台前半で乗り切れるなら勝ち負けに持ち込めると考えたい。日曜はまた内が苦しくなる。

 来週がスプリンターズS。GIの週だからといって、芝を刈り込むなど不信感につながるような「特殊な整備方法は施さない」ことになっているから、スプリンターズSの勝ちタイムもビリーヴの記録と同程度になると思われる。GI仕立てがないことを信じたい。

 1分08秒台(前半)になってチャンスが広がるのは、6歳ゴーハンティング(父フジキセキ)。1600mを中心にこのクラスに出世してきたゴーハンティングは、速い時計を好む快速スプリンターではない。1200mの最高タイムは4歳夏にこの新潟で1000万特別を追い込み勝ちした際の、1分08秒2(自身34秒3-33秒9)にとどまる。

 強気になれるのは、6歳の今年は芝1200m中心であり、前回の札幌の1600万特別を1分08秒5(自身34秒4-34秒1)で小差2着していること。

 勝ったのは、復調した昨年の桜花賞2着の4歳牝馬レッドオーヴァル(父ディープインパクト)。直線追い込んで1分08秒3(34秒3-34秒0)だった。そのレッドオーヴァルは、つづくG3のキーンランドCを1分09秒0(34秒8-34秒2)でローブティサージュ(父ウォーエンブレム)と同タイムのクビ差2着に突っ込んでいる。

 ゴーハンティングがレッドオーヴァルの2着した際は、内枠で出遅れ(約1馬身)のロスがありながらの0秒2差だった。

 今回は、1000万条件を勝ったときの戸崎騎手を配してきた。これがいつもの年の中山なら時計不足だが、現在の新潟なら通用する。

 たたき3戦目のプレイズエターナル、仕上がり十分のロンド本線に流し、大穴はデキ絶好のインディーズゲーム。ダート馬だが、少しタイムのかかる芝なら嫌う手はない。平坦コースで快走する穴馬は、中央場所のダート巧者である。

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

関連情報

新着コラム

コラムを探す