2014年10月09日(木) 18:00
凱旋門賞の観戦はディープインパクトが走った2006年以来2度目。当時と比べると競馬場全体の雰囲気がかなり華やかに変わったのでビックリしました。以前の牧歌的で味わいがあるロンシャンも好きだったんですが、これも時間の流れなのでしょう。
お昼過ぎから1レースが始まりました。あとからイギリス在住の友達から聞いたのですが、そのタイミングくらいからBBCのスポーツチャンネルでもロンシャン競馬場からの中継が始まっていたそうです。なるほど、凱旋門賞はイギリスのスポーツニュースとして大々的にとらえられるほどの大きな関心事なんですね。
1レースが始まる前から場内は熱気ムンムン。ターフビジョンでは凱旋門賞騎乗馬とジョッキーの紹介が行われていました。おそらく、これに流すためだけに撮影したであろう騎手のアップと腕組のVTR、おもしろかった。全員、はじめは普通かやや厳しい表情で腕組みをし、続いて笑顔がアップになるというものだったんですが。中にはウインクする人もいたり、とても厳しい顔をする人もいたり。それぞれ個性がありました。
ターフビジョンで紹介されるゴールドシップ&横山典弘騎手
日本のジョッキー3人、やや表情はかたかったのですが。彼らが場内に映し出されたときも観戦していた現地の方々は他の騎手らと同じように声援を送っていましたよ! それから、応援にかけつけた日本の方々がインタビューされていたり、オルフェーヴルの様子が映し出されたり。すごく日本のファンを意識した演出になっていました。これらの映像を見ているだけでも楽しかったんですが、これで言葉が理解できたらさらにいいだろうな、と改めて思いました。
レースはハープスターを中心に見ていました。直線で外に出し、いつもどおりグングン伸びていく姿は圧巻。内から抜け出るトレヴとの差を見たらかなわないことはわかっていながらも、どうにかならないものかと…。ゴールまでの時間がスローモーションのように流れ、そのあいだずっと唇を噛み締めていました。しかしその一方で、トレヴの力強さにただただ感動しました。正攻法の競馬、レースで全力を振り絞った様子、ほんとうに素晴らしかった。観戦記にも書きましたが、やはり優勝馬は内から抜け出る馬なんだな、と。ある意味、納得させられたのも事実です。いつか、日本馬がそういうレースをして勝つことがあるのかな? うーん、わたしにはまだ想像がつかないですが…。いつかその時は突然やってくるのでしょうし、そのときに立ち会うことが出来たならいいな。
馬車が凱旋門賞優勝の関係者を表彰台まで送るという事前知識はありましたが。それ以外にも、レース前は騎馬隊がコース内を行進したり、表彰式のお立ち台を引っ張るのが馬だったり。とにかく、あらゆるところで馬ざんまい。こういうシカケって楽しいですよね!
関係者を表彰台まで送る馬車
“競馬はたしかにギャンブル。でも、スポーツや文化としての一面をクローズアップしていきたい”
改めて、その考えが強くなったのでありました。
コース内を行進する騎馬隊
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)
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