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死角は小さくなった

　断然の人気を集めるヌーヴォレコルトの死角は小さくなった。3歳牝馬だから、古馬と比べるとさまざまな死角がある。能力差があるようでいて、実戦では不確定要素にあふれている。また、消長の激しい牝馬の勢力図とは、3歳牝馬のことである。

　桜花賞3着は0秒1差だけ。オークスを十分に評価されていい内容で競り勝ったヌーヴォレコルトは、ハープスター不在だったとはいえ、秋の再出発となったローズSを完勝してみせた。もともと追い込み型ではないが、鞍上の意図に応えてのスムーズな好位追走は、内回りの京都2000mを展望するとき、鞍上の何よりの自信につながる。行って粘る脚質ではないから、相手の出方に合わせ、もっと先に行くことも、逆に行く馬が多く出現するなら、下げて進むこともできる。

　そうそう負けられないオークス馬とあって、かなり仕上げたローズSは、直前輸送も影響したか、スッキリ映り過ぎた印象もあった。オーナーの希望もあったというが、栗東に残っての調整は大正解に近い。カイ食いの心配はなかったから、ここ2週に渡って長めから追うことができた。それも、3頭併わせである。岩田騎手も、ローズSより良くなっている、と自信を深めている。

　やや遅咲きの傾向もあるハーツクライ産駒は、成長しながら本物になると、そうは簡単に崩れない底力を身につけるとされるが、ヌーヴォレコルトは・・・