【予告】島田明宏氏の新コラム『連載小説 顔面調教師』がスタート

2015年02月09日(月) 18:01

 閻魔、落武者、鬼瓦……。ゴリラ、ナマハゲ、大魔神……。子供のころから、ろくなあだ名をつけられたことがない。

 ――まあ、それも仕方がないか。

 と、徳田伊次郎(とくだ いじろう)は、鏡を見てため息をついた。いつも50歳ぐらいに見られるが、まだ32歳である。

 あっかんべえをして白目を写す。あった。抜けた睫毛が角膜の上で泳いでいる。痛いわけだ。

 こんな小さな毛一本で涙を流す自分のどこが宇宙の帝王ゴアだ、どこが獅子舞だと思うのだが、傍目にはそう映るのだから仕方がない。

・・・・・・・・・・・・・・・

 ここは、南関東のとある競馬場の厩舎。

「今の従業員を使って、勝てる厩舎にしてほしい」

 そう言い遺して急死した父の後を継いだ“顔面調教師”こと徳田伊次郎。

 しかし、この厩舎は典型的な三流。自分は営業に不向きな上に、従業員たちは食うために仕方なく働いている。もちろん成績が上がるはずもなく…。まさに「ダメ厩舎」なのだ。

 そんな顔面調教師が、ある時自身の出自の秘密を知る。訪れるいくつかの「変化」をきっかけに、馬づくりや人づくりの醍醐味を感じ始めていく顔面調教師の奮闘ぶりを描いた物語。

 馬事文化賞作家の島田明宏氏が手掛ける『連載小説 顔面調教師』は、2/16から毎週月曜の18時公開です。ご期待ください。

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

島田明宏

作家。1964年札幌生まれ。ノンフィクションや小説、エッセイなどを、Number、週刊ギャロップ、優駿ほかに寄稿。好きなアスリートは武豊と小林誠司。馬券は単複と馬連がほとんど。趣味は読書と読売巨人軍の応援。ワンフィンガーのビールで卒倒する下戸。著書に『誰も書かなかった武豊 決断』など多数。『消えた天才騎手 最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡』で2011年度JRA賞馬事文化賞、小説「下総御料牧場の春」で第26回さきがけ文学賞選奨を受賞。最新刊はテレビドラマ原作小説『絆〜走れ奇跡の子馬』。

関連サイト:島田明宏Web事務所

関連情報

新着コラム

コラムを探す