2015年02月19日(木) 12:00
いま、春のタイトルを目標に若駒たちはステップレースを戦っているが、そのひとつひとつに「書経」のこころが生きている。クイーンカップを勝って3戦全勝としたキャットコインは、ひ弱に感じたデビュー戦、2戦目にくらべ、今度はぐっと落ち着いていたと柴田善騎手は表情を緩めていた。小躯のステイゴールド産駒、デビューから連勝したのはわずか5頭目で、これまでの4頭は全てGI馬になっていた。テンションの上がりやすいのを細心の心配りでここまでもって来たのだ。
共同通信杯を勝ったリアルスティールは、これで2戦2勝。初戦で抑える競馬を教えて好位から楽に3馬身と抜け出して勝ち、ここで得た成果を2戦目で発揮していた。実に落ち着いて好位の内を追走し、直線、エンジンがかかるとしぶとく伸びていた。まだ走ったレースが2つだけ、これでじっくり調整してGIを戦える。もう少しトモを踏み込めるようになればという課題を克服させることも可能になった。いま成果を上げている若駒たちは、「細事の手抜きが大事につながる」を念頭に研鑽を積んで頭角をあらわしたのだが、かつて、フェブラリーSで世代交代の激走を演じたサクセスブロッケンは、競走馬になることすら危ういというハンデを背負っていた。細行を積んだ末のGI勝利だったのだ。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
プロフィール
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