阪神JF組の貫禄か、無敗の重賞ウィナー誕生か/フィリーズレビュー

2015年03月09日(月) 18:00


 先日のチューリップ賞は、阪神JF3着のココロノアイが貫録を見せた。ここも同レース4着のムーンエクスプレスなど阪神JF組が中心になりそうだが、これらに加えデビュー2戦の勝ちっぷりが強いクイーンズリングなども出走予定。果たして桜花賞に駒を進めるのはどの馬か。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■3/15(日) フィリーズレビュー(3歳・牝・GII・阪神芝1400m)

 ムーンエクスプレス(牝3、栗東・鈴木孝志厩舎)は大崩れしないのが魅力で、阪神JFでも4着と好走した。同レースの上位馬が先日のチューリップ賞でも勝ち負けを演じており、本馬も世代上位の能力を持っていると言っていいだろう。優先出走権がなければ本番への出走は厳しいだけに、確実に上位入線を狙ってくるはず。

 クイーンズリング(牝3、栗東・吉村圭司厩舎)はデビューから2連勝中。特に前走は中団から押し上げ、直線で一気に突き放す強い勝ちっぷりで、正に能力の違いを感じさせるものだった。まだまだ底が見えない馬で、ここも楽に突破するようなら、ルージュバックやショウナンアデラ、チューリップ賞組に挑戦状を叩きつけることになるだろう。

 クールホタルビ(牝3、栗東・清水久詞厩舎)は14番人気でファンタジーSを制して臨んだ阪神JFで14着。見せ場もない内容だったが、おそらく距離が長かったのだろう。1400mのここは巻き返しが期待される場面。

 その他、素質上位のコートシャルマン(牝3、栗東・松永幹夫厩舎)、先行して常に堅実に走るラッフォルツァート(牝3、栗東・西園正都厩舎)、小倉2歳S以降精彩を欠くが末脚強烈なオーミアリス(牝3、栗東・藤沢則雄厩舎)、1400mで巻き返す場面が考えられるダノングラシアス(牝3、栗東・矢作芳人厩舎)、ダート→芝で連勝してまだ底を見せていないスマートグレイス(牝3、栗東・河内洋厩舎)、抽選対象も出られればチャンス十分のテンダリーヴォイス(牝3、美浦・萩原清厩舎)辺りも好走圏内。発走は15時35分。

【データ分析】

人気(過去10回)…1番人気は[3-1-0-6]勝率30.0%、複勝率40.0%とやや不安定。単勝オッズ10倍未満の人気馬は[7-1-3-24]勝率20.0%、複勝率31.4%と勝ち切ることは多いが複軸としては信頼しにくい。逆に単勝オッズが10倍以上の馬が[3-9-7-105]複勝回収率136%と複勝圏内の約3分の2を占めることからも、波乱傾向のあるレースだと思ってよいだろう。

前走距離(過去10回)…前走で今回より短い距離を走り距離延長で臨む馬は[1-0-0-32]複勝回収率8%と狙いづらい。同距離は[0-5-3-36]複勝回収率107%、今回短縮は[9-5-7-61]単勝回収率148%、複勝回収率172%と前走1400m以上の馬が良いデータがハッキリと出ている。前走レース別でみると阪神JFとエルフィンSからの臨戦が[6-4-5-26]単勝回収率254%、複勝回収率301%と好成績。中でも両レースにて3角5番手以内だった馬が[4-3-3-11]単勝回収率362%、複勝回収率521%とさらに良いことから、差しが決まりやすいレースで先行し粘り切れなかった馬が距離短縮で先行粘り込みを決めるパターンが狙い目である。

前走脚質(過去10回)…前走3角で5番手以内だった馬は[6-7-7-67]複勝率22.1%、複勝回収率182%、6番手以降だった馬が[4-4-3-61]複勝率15.3%、複勝回収率48%であることから、逃げ・先行脚質の馬が有利。また、前走の上がり3Fが2位以内の馬が[1-2-2-33]単勝回収率11%、複勝回収率42%と末脚自慢の馬が活躍できていないことからも直線での切れ味より先行して粘る能力が問われる。

◆クイーンズリング

・陣営コメント/吉村調教師

「前走(菜の花賞1着)は抜け出してフワフワするところがあったほどで、見た目以上に強い競馬でした。レース後は放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に帰厩。順調に乗り込んでいます。1週前追い切りはジョッキーに乗ってもらいましたが・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

netkeibaライター陣

気になる重賞を全方位で斬る! 望田潤の血統情報、井内利彰の調教、そして厩舎情報、データなど内容盛り沢山に、今週の注目重賞コラムをお届けします!

関連情報

新着コラム

コラムを探す