3連覇か、3度目の正直か、完全復活か、それとも/天皇賞・春

2015年04月27日(月) 17:59


 昨年のこのレースで2連覇を果たしたフェノーメノが史上初の3連覇に挑む。それを3度目の正直で結果を出したいゴールドシップや、昨年の雪辱を果たして完全復活を宣言したいキズナ、勢いのあるアドマイヤデウスなどが阻む事ができるか。好メンバーで注目が集まる今年の天皇賞・春。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■5/3(日) 天皇賞・春(4歳上・GI・京都芝3200m)

 フェノーメノ(牡6、美浦・戸田博文厩舎)は一昨年、昨年とこのレースを連覇。ここのところ結果が出ていないのは心配材料だが、得意のこのコースなら巻き返す可能性は十分。一週前の追い切りは美浦南Wで鋭い動きを見せた。史上初の3連覇が期待される。

 ゴールドシップ(牡6、栗東・須貝尚介厩舎)は今年も阪神大賞典を制してここに臨む。京都の高速馬場では勝てないという見方が強いが、一昨年はともかく昨年は時計が速くても上位にきたのはパワーやスタミナに富んだタイプが中心で、見た目ほど馬場質は軽くなかった。本当の敗因は出遅れだろう。今年の開幕週の競馬を見ても同じような傾向で、ゴールドシップにとって不利になるような馬場ではなさそう。アッサリ結果を出せても不思議ではない。

 キズナ(牡5、栗東・佐々木晶三厩舎)は前哨戦の大阪杯で牝馬のラキシスに完敗。得意の重馬場での敗戦だけにまだ本調子ではないのかもしれない。本質的には中距離向きの印象もあるが、状態が戻っていればここでも当然好勝負は可能。

 アドマイヤデウス(牡4、栗東・橋田満厩舎)は日本ダービー以来のレースとなる日経新春杯で初重賞制覇を果たし、次の日経賞も完勝。勢いはこの馬が一番だろう。一週前の追い切りでは栗東坂路でビッシリと追われた。好時計でデキも良さそう。距離延長も問題無さそうで、ここは一気の戴冠まで期待できる。

 サウンズオブアース(牡4、栗東・藤岡健一厩舎)は前走がもったいない競馬。調教で動くタイプだが、一週前の追い切りでは栗東坂路で迫力満点の動き。菊花賞2着で距離も問題なく、ここも上位争い必至だろう。

 その他、前走で復活の気配を見せたウインバリアシオン(牡7、栗東・松永昌博厩舎)、前走は致命的な不利があり度外視できるカレンミロティック(セ7、栗東・平田修厩舎)、長丁場で強いフェイムゲーム(牡5、美浦・宗像義忠厩舎)、昨年3着のホッコーブレーヴ(牡7、美浦・松永康利厩舎)辺りも上位争いに加われても良い。発走は15時40分。

【データ分析】

人気(過去10回)…1番人気は[1-0-1-8]勝率10.0%、複勝率20.0%とかなりの低成績。単勝オッズ1.9倍以下のダントツ人気が[1-0-0-3]とかなり珍しい低調さ。2〜5番人気は[5-8-5-22]複勝率45.0%、複勝回収率137%と安定感があり、レースの傾向としては人気馬は一応信頼できそう。6〜9番人気は[1-0-2-37]複勝率7.5%、複勝回収率64%と少しふるわない程度の成績。10番人気以下の大穴が[3-2-2-76]単勝回収率290%、複勝回収率154%とかなりの回収率を残す。

枠番(過去10回)…1枠の馬が[3-1-1-14]複勝回収率329%、2枠の馬が[0-1-2-16]複勝回収率188%と内枠が穴をあけるパターンの条件の一つになっている。10番人気以下で馬券になった7頭をみてみると、1〜3枠で4頭、8枠が2頭、5枠が1頭となっており、8枠の2頭はいずれも前走3角が2番手以内と前で競馬をしており、5枠は05年1着スズカマンボ(スタートからインコースにこだわり最後も内を差す競馬)と人気薄で好走した馬は皆インコースを走った馬であった。

年齢(過去10回)…4歳馬が[5-2-3-35]複勝率22.2%、複勝回収率158%、5歳馬が[3-3-4-33]複勝率23.3%、複勝回収率156%と好調。6歳馬が[2-3-2-29]複勝率19.4%、複勝回収率105%でやや若い馬より分が悪く、7歳以上は[0-2-1-46]複勝率6.1%、複勝回収率69%と不振。4〜5歳馬で前走10着以下だった馬が出走した場合[1-1-1-5]単勝回収率1995%、複勝回収率1000%ととんでもない数値。若い馬で、戦法やこれまでの戦績、血統などから一気の巻き返しを狙える馬を探したい。

◆キズナ

・陣営コメント/佐々木調教師

「前走(大阪杯2着)は馬場が悪い中の競馬になりましたが、レース後は幸いその反動もなく順調に調整できています。1週前追い切りも、思った以上に時計が出ていたけれど、すごくリラックスして走れていた。追い切り後の息の入りも良かったですよ。毛ヅヤもピカピカで状態に関しては文句ありません。もちろん期待していますよ」

・一週前調教診断/井内利彰
 骨折休養明けだった京都記念は負けて強しの内容。ただ、大阪杯に関しては・・・

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