2400mになってこそ真価発揮/オークス

2015年05月23日(土) 18:00


ルージュバックもレッツゴードンキも信頼できる人気馬ではない

 かつて、波乱の代名詞にも近かったこの3歳牝馬の2400mは、毎年のように難解で乱戦必至だった。しかし、近年の勝ち馬には、シーザリオ、ブエナビスタ、ジェンティルドンナが名を連ねている。さらには、後年、予備知識なしに歴代の東京優駿勝ち馬一覧を見たファンは、2007日本ダービーを圧勝したウオッカを、負担重量を見るまで牝馬だとは思わないかもしれない。そういう牝馬の時代である。もうオークスは乱戦の時代でもない。

 ただ、レベルはとくに関係しないものの、「桜花賞が波乱だった年は、オークスも荒れる」というパターンができているのも事実である。前出のような、抜けた能力を持った牝馬がいない組み合わせの可能性が高いから、一転、波乱含みは納得である。

 今年の桜花賞は「5-7-8番人気」の決着だった。オークスには、グレード制が成立して31年、桜花賞を1番人気で負けたのに、またオークスで1番人気に支持された馬は【1-0-0-4】という記録がある。また、過去50年さかのぼっても、桜花賞を単勝オッズ10倍以上で勝ったような伏兵は、オークスは勝っていない記録もある。今年、ルージュバックも、レッツゴードンキも、少なくとも信頼できる人気馬ではないのである。  この2400mになってこそ真価発揮が望めるココロノアイ(父ステイゴールド)に期待したい・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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