2015年10月13日(火) 18:01
▲今回のテーマは「会心のスタートを切るために必要なこと」
前回のコラムでも少し触れたが、ここにきて、スタートに関する技術が高まってきたことを実感している。それは、決して漠然としたものではなく、自分だけの「スタート論」として完全に説明できるが、そこは自分も現役だ。具体的なことは、今はまだ“企業秘密”としておきたい。
ちなみに最近、我ながら感動したスタートが、8月23日・札幌4R(3歳未勝利)のマーシフルハート(3着)。映像を観られる環境にある人には是非観てほしいのだが、ゲートが開いた瞬間、もう1馬身くらい前に出ていた。
大抵の馬は、気持ちをはぐらかしながらスタートのタイミングを計る。が、あの日のマーシフルハートに関しては、完全にコントロール下に置くことができ、ゲートのなかで人馬の呼吸がピタリと合ったのがわかった。そこまでの一体感はなかなか得られるものではなく、ゲートが開く前から、「これは絶対に出る」と確信できた数少ないケースだ。
また、スタートについては、一歩目と同じくらい二歩目も大事で、二歩目をスムーズに運ばせることも大事な技術のひとつ。ゲートが開いた瞬間、自分の重心がどこにあるかがポイントとなるのだが、これがピタリと合えば、マーシフルハートのような好スタートを切ることも可能だし、たとえ一歩目で躓いたとしても、二歩目ですぐさま立て直してスピードに乗せることができる。
ジョッキーによるスタートの巧拙はメディアでもよく話題に上るが、確かに「巧いジョッキー」「下手なジョッキー」は存在する。・・・
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2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。
福永祐一
1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。
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