自在のスピード型としてこれからに期待/秋華賞

2015年10月19日(月) 18:02


今回の馬体重が今後も理想

 オークス2400mを、史上2位の「2分25秒0」で制したミッキークイーン(父ディープインパクト)が、今度は2000mの秋華賞をレースレコードの「1分56秒9」で勝ち、かがやく2冠牝馬となった。秋華賞の18番枠は、最初は「運はないのか」、と思えたが、ゲート難のあるミッキークイーンにとっては最高の枠番。最後にゲート入りすると、なにかするどころか、たちまち次の瞬間にスタートだった。外を回される危険はあるが、馬群にもまれる危険はない。好スタートから早めに中団の外につけたミッキークイーンにとって、おそらくごちゃつく内より、はるかに条件有利なのが最外枠だった。

 関東初遠征のクイーンCで、最小馬体重の「424キロ」を記録したあと、最近はずっと430キロ台で推移している身体は、「もうひと回りパワフルになれば…」の印象を与えるが、父ディープインパクトは452キロでデビューし、引退のころが436-438キロ。代表産駒のジェンティルドンナは474キロでデビューし、引退レースが470キロ。

 ふっくら見せる新馬戦当時より、厳しいレースを重ねるとむしろ研ぎ澄まされていくのがディープインパクト親子の特徴のようなところもある。デビュー戦が440キロのミッキークイーンの今回の434キロは、おそらく今後も不変の理想体重なのだろう。ジェンティルドンナ、ブエナビスタ級も、3歳秋の時点では、牡牝を合わせたチャンピオンに育つとは考えられていなかった。ミッキークイーンのこれからに期待しよう・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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