週刊サラブレッド・レーシング・ポスト

2004年06月21日(月) 20:20

 6月20日のシャティン競馬場における開催を最後に、香港における2003年-04年シーズンが終了。これに合わせて、年度表彰が香港ジョッキークラブから発表された。年度代表馬に選ばれたのは、言うまでもなく、サイレントウィットネス。デビューから11連勝という香港競馬における最多連勝記録を樹立。スプリントシリーズ完全制覇に加え、香港スプリントでは世界の強豪を破って優勝という抜群の成績を残し、衆目の一致するところのHorse of the Year選出となった。サイレントウィットネスはこの他、ファン投票によって選出されるMost Popular Horse of the Yearも、総投票数39,631票の実に81%にあたる32,031票という圧倒的支持を受けて受賞。更に、チャンピオン・スプリンターのタイトルも獲得して、3冠を達成した。

 Most Popular Horse同様にファン投票によって選ばれるMost Popular Jockey of the Yearは、これも全体の80%を越える得票を集めたダグラス・ホワイトが受賞。2位のシェーン・ダイに37勝の大差を付ける106勝を挙げてリーディングを獲得したのを合わせて、こちらは2冠となった。ちなみにリーディングトレーナーは、73勝を挙げたジョン・サイズだった。

 香港独特のユニークな賞が、Most Improved Horse。日本語に直すなら、『最高出世馬』とでもなろうか。受賞したのは今季9戦5勝の成績を残した、アイヴァン・アラン厩舎のシンティレーション。シーズン終盤には4連勝を飾り、最後はクラス1のハンデ戦に優勝。シーズン開幕当初は55だったレイティングが、シーズン末には111に上昇したこの馬が、今「シーズン最高の上がり馬」に選出された。2002年の香港国際セールで購買されたシンティレーションは、同時にセール出身馬で最高に出世した馬に贈られるHongKong International Saleボーナスも合わせて獲得した。

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合田直弘

1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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