総合スピード能力が全開する/マイルCS

2015年11月21日(土) 18:00


3歳春より格段に進化

 週中に予測されていたよりはるかに高い支持を受けることになった4歳イスラボニータだが、最終追い切りの素晴らしい動きに加え、今度はコースロスのない内枠5番を引いたのだから仕方がない。昨年も、今年も、秋の大きな目標の天皇賞・秋は明らかにツキのない外枠の不利があった。

 秋の毎日王冠1800mは1分45秒8。天皇賞・秋2000mは1分58秒6。ともに0秒2差の敗戦だが、両距離ともに自己最高であり、4歳の秋を迎え明らかにスケールアップしている。突き刺すように前肢を伸ばすフットワークは、昨年の秋より、さらには快走を続けた3歳春より、鋭さも力強さも格段に進化している。

 父フジキセキの産駒は、ダノンシャンティ、サダムパテック、キンシャサノキセキ、コイウタ、ストレイトガール…など、マイル以下のG1勝ち馬が代表格であり、このイスラボニータも、皐月賞前、2400mの日本ダービーの直前も、距離不安をささやかれた。

 母の父コジーンも10勝はすべて9ハロン以下であり、ただひとつのG1勝ちになるBCマイル(芝)がレコード勝ちだから、スピード色の濃い種牡馬であり、距離不安が隠されているのは仕方がない。3歳春のクラシックは乗り切ったとはいえ、本当の距離適性が問われる天皇賞・秋2000mで3着、3着は、あとワンパンチ不足が距離なのだろう。

 だから、1600mの今回こそ・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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