2016年02月12日(金) 18:01
▽2012年 ヴィルシーナ(ク1着→桜2着) ▽2011年 ホエールキャプチャ(1着→2着) ▽2008年 エフティマイア(6着→2着) ▽2007年 カタマチボタン(2着→3着) ▽2006年 コイウタ(1着→3着) ▽2002年 シャイニンルビー(1着→3着) ▽1998年 エアデジャヴー(2着→3着) ▽1996年 イブキパーシヴ(1着→2着) ▽1981年 テンモン(3着→2着) ▽1976年 テイタニヤ(1着→1着)
仕上げの手法が高度になった近年ほど、直行の日程を組む陣営が多くなったが、約半世紀の間に、このローテーションで勝ったのはもう40年も前のテイタニヤたった1頭だけである。その年のクイーンCは2月29日で、4月11日の本番は6週間後だったという記録がある。
「ゆっくり間隔を取ったほうがいいタイプ」とあって、このゆったりしたローテーションは理想と考えられるが、馬体を緩められる間隔ではなく、ミニ休養の2ヶ月という間隔は春の牝馬の場合、案外、難しい一面があるのではないか。
だから、2-3着はあっても、半世紀の間にたった1頭しか勝っていないのではないか、という(断然の人気馬だからこそささやかれる)心配はある。
今回、予定通りに3週前に美浦に戻って、仕上がりにはまず不安はないと思えるが、かかって先行し、ただ1度だけ2着に負けたのが約2ヶ月ぶりの「アルテミスS」だった。この相手の今回の1600mでは崩れる危険は少ないはずだが、目下、シンザン記念2着ジュエラー(父ヴィクトワールピサ。ワンカラットの下)と並んで桜花賞の最有力候補なので、今回はレース内容だけでなく、当日の気配を入念にチェックしたい。仕上げと、ローテーション再確認のテーマがあるのがメジャーエンブレム。ここは、なんとしても勝ちたいレースだから究極の仕上げで出走してきたわけではない。ではなぜ、ここに出走するのか。最大の理由は、直前のトライアルに使いたくないからである。といって、4ヶ月休養はない。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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