秘められている底力/中山記念

2016年02月27日(土) 18:00


時計が示す以上にスタミナが問われる

 芝1800mはごく一般的な距離であり、JRA10場で番組が組まれていないのは中京コースだけ。だが、多くのGIが行われる芝1600mや、2000mと対峙すると、なんとなく器用な中距離タイプが好走する軽いスピードレースの印象があり、1600mや2000mほど主要レースではないところがあった。

 なぜ、伝統的に芝1800mにビッグなレースがないのか。推測するに、もともとJRAの競馬場は芝の競走だけの時代が長くあり、その競走体系の範を採ったイギリスの主要レースには、「6、8、10、12ハロン」のレースはあっても、7ハロン、9ハロンのレースがなかっただけのこと、と思われる。実際、1400mにもGIは組まれていない。

 多くの競馬場で並んで設置されているダート1800mには、ダート競馬はアメリカが中心になって発展してきたので、ダート9ハロンは基本距離にも相当し、GIレースが並んでいる。だから、日本でも最初からダートには1800mの重要なレースが組まれている。

 中山記念1800mは、遠くソシアルバターフライ(トウショウボーイの一族)の時代から、1800mのスペシャリストが大活躍し、リピーターの出現するレースとして知られてきたが、近年はちょっとレースの様相が変化してきた・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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