得意コースで追い比べに持ち込める/コーラルS

2016年04月01日(金) 18:01


ライバルより斤量面で有利

 立ち直った7歳ブライトライン(父フジキセキ)が58キロ。目下、絶好調に近い6歳グレイスフルリープ(父ゴールドアリュール)も58キロの賞金別定戦なので、56キロで対戦できる5歳サクラエール(父ケイムホーム)から入りたい。

 オープンに昇格して「2着、2着」のあとの前回は、モーニンの勝った根岸S。相手が強かったのはたしかだが、14着(1秒6差)の大敗は力不足というより、まったくリズムに乗れなかったため。東京のダートに出走するのは初めてだった。1400mでは有利とはいえない外枠を引いたうえ、スタートで出負けしたから、最初からリズムに乗れず、平均ペースでレース上がりが35秒6。差すといっても切れで勝負する馬ではないから、完敗は仕方がない。左回りはダート、芝を合わせて【0-0-0-3】。得手ではない危険も生じた。

 だが、今度はコース戻って、【1-1-0-1】の阪神ダート。2走前には最高時計を「1分22秒9」まで短縮しているので、置かれすぎない限り、実績上位馬と2キロ差を生かして追い比べに持ち込めるだろう。

 近年、サクラ○○(オーナーはサクラコマース)の馬は、関東のサクラは咲きにくいものの、関西所属だと出世するパターンが多い。母サクラロマンス(その父サクラホクトオー)の全兄には共同通信杯などの勝ち馬サクラスピードオーがいた。祖母はサクラハッスル(父マルゼンスキー)。3代母輸入牝馬バイマイラブ(父フォルリ)の牝系は、春のクラシックの季節になると毎年のように注目馬を送ってみせたサクラ○○…を代表する牝系のひとつ。

 4代母フロントイットの半兄には輸入種牡馬デュール(ビンゴガルーなどの父)、そのいとこには輸入種牡馬ゴーマーチングもいた。やや勢いは欠くが、最近はダート戦や短距離戦を中心に巻き返しに入っている。サクラエールはまだ5歳。いとこのサクラアドニス(父サクラプレジデント)は8歳でがんばっているくらいだから、本格化はこれからである。

 前出の58キロの実力馬が強敵だが、穴馬は一気に行くサトノプリンシパルか。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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