多頭数を切り抜けている強み/皐月賞

2016年04月16日(土) 18:00


皐月賞男のミルコ・デムーロ

 3強対決とか、四天王の対戦というフレーズは、ことあるごとに「競馬はロマンだ」などと言いだすくらい時代がかったところがあり、スプリンターズSになると、半世紀以上も前の「電撃の6ハロン」のキャッチを引きずり出してくるのと同じくらい古典的である。とする説もあるが、しかし、「3強」というなら確かにそういう勢力図が描かれる年があるのも事実なので、今年はがまんして3強の表現を使ってみたい。

 3強と考えられていたかは別に、皐月賞の「1着、2着、3着」が、「1、2、3」番人気馬の組み合わせで決着したことがどのくらいあるか?というと、直近のロゴタイプ=エピファネイア=コディーノの2013年を筆頭に、1990年にハクタイセイが勝った年まで、過去30年間に「5回」もある。

 もう、だれが強いのか分かっているから、1番人気が高い勝率を誇り、順当なことが多いと考えられている日本ダービーでは、1、2、3番人気馬の組み合わせの決着は、過去30年間に「2回」である。日本ダービーの方が順当なイメージが強いが、実は、近年は皐月賞の方が平穏な決着が多い。

 最近5年の皐月賞の「1着、2着」馬10頭は、順に「4、1、4、2、1、2、2、1、3、2」番人気馬によって占められているのである。

 サトノダイヤモンドマカヒキリオンディーズの3頭の持つ皐月賞制覇の可能性はほとんど互角の気がするが・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

関連情報

新着コラム

コラムを探す