いよいよ日本ダービー!今年のキーワードは何?

2016年05月28日(土) 12:00


アッと驚くような穴馬はなかなか出る幕がない

 祝・第83回東京優駿(日本ダービー)開催!皐月賞上位馬に別路線組が加わり、群雄割拠の大合戦になりました。馬券を当てたいのはもちろんですが、当たっても“たまたま”。運があるかないかの問題だと思います。

 26日に新橋GateJ.で開催された恒例の「文化放送&スポーツ報知共同企画・第83回日本ダービー徹底予想」でもお話したとおり、私の期待馬はスマートオーディンです。2000年に京都新聞杯がダービーの前哨戦となって以来、その優勝馬は6頭が馬券に絡んでいます(2勝、2着3回3着1回)。確率3割7分5厘。別路線組ということを考えたら、悪くない数字でしょう。スタートや折り合いの不安は好調の鞍上が何とかしてくれると信じて、ワイドと3連復の軸馬に狙ってみます。

 さて、先に書いたイベントのタイトルには「嵐の予感」という文言が入っていました。担当プロデューサーが波乱のレースを期待して名付けたもののようですが、今回のダービー、ホントに荒れますかねぇ?

 去年までの30年間に勝った馬は、1番人気が16頭、2番人気が2頭、3番人気が8頭で、なんとその割合は86.7%に及んでいます。あとは4、6番人気が1頭ずつで7番人気が2頭。2ケタ人気で勝ったのは1966年のテイトオーが最後で、馬券に絡んだのもここ10年では4頭だけ。とにかくアッと驚くような穴馬はなかなか出る幕がないんです。ついでに言うと、馬券対象となった穴馬4頭のうち3頭は、前2走のどちらかで重賞を勝っていて、負けたほうのレースの着順は1ケタでした。これに当てはまらない2ケタ人気の馬は切っちゃっていいと思います。

 そんなわけで、強引な穴狙いは禁物。人気に推された馬が多少の“前後”はあっても揃って上位を占めた皐月賞の結果は、素直に信じたほうがいいんじゃないでしょうか。

 さて、イベントの打ち上げでは「今年のキーワードは何か?」という話で盛り上がりました。即座に思い浮かんだのが「伊勢・志摩サミット」です。それをヒントに出馬表を穴が開くほど見つめたら、見つけちゃいました。もうこれっきゃないという馬を!

 それは、ディーマジェスティです。馬主が嶋田賢さんで蛯名正義騎手に二ノ宮敬宇調教師。ねっ、カンペキに揃ってるでしょう?「何が」って、よ〜く見てくださいよ。馬主のお名前の中に「賢島」と「山田」(伊勢市にある近鉄の主要駅は宇治山田)が隠れていますね。騎手には伊勢エビの「えび」、調教師には伊勢神宮の「宮」も!(伊勢神宮は、内宮と外宮の“二つのお宮”をお参りするのがフツウです)。

 ちなみに、共同通信杯、皐月賞、ダービーを3つとも制した馬は過去に3頭いるのですが、そのうちの2頭、ミスターシービーとナリタブライアンが勝ったダービーは5月29日に行われていました。もうこの馬で決まり、と思えてきたでしょう?

 あっ、すみません、みなさんちゃんと予想してバッチリ当ててくださいね!!!

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矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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