蛯名正義騎手にダービー制覇のチャンス/日本ダービー

2016年05月28日(土) 18:00


ここを勝って広がる未来展望

 牝馬の路線とは逆に、3強、4強とされた有力候補が少なくとも6〜7に達する素晴らしい日本ダービーになった。  皐月賞を「1分57秒9」のレースレコードで快勝したディーマジェスティ(父ディープインパクト)には、勝った時点で大きな死角が生じていた。ディーマジェスティより前に、皐月賞2000mを「1分58秒台」の速い時計で勝った馬が5頭存在する。

 皐月賞→日本ダービーの連覇は決して至難ではないが、昨2015年のドゥラメンテが勝っただけで、他の4頭は(馬場状態もあったが)、ことごとく凡走して【1-0-0-4】だからである。

 皐月賞は、考えられているよりはるかに厳しい2000mであり、快時計で勝った馬には反動が出る危険がある。実際、ディーマジェスティには体調不安説がささやかれ、(どの程度かは不明ながら)少し熱が出たという情報が飛びかった。1週前の19日に速い時計で追い切りが行われ、気配、動きともに上々だったことにより、皐月賞の反動は心配されるほどではなく、軽いものだったとなった。また、時計の速い日だったとはいえ、これまでにない快時計の最終追い切りをこなしたことにより、不安説はほぼ一掃された。

 ただ・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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