2016年09月02日(金) 18:00
タガノアシュラ(父マンハッタンカフェ)は、ステイゴールドの半妹レイサッシュの産駒。ちょっとカッカする気性だが、ここを勝てばもう「候補」の評価を得て不思議ない。
ただ、この2歳S。他にも使って大きく変わった印象のある注目馬がいる。
タートルボウル(その3代父がノーザンダンサー)は、フランスを中心に【7-6-3-5】の名マイラーと紹介されるが、ジャックルマロワ賞、ムーランドロンシャン賞、仏2000ギニーなどランクの高いG1では大敗に近く、少なくとも快速系のトップマイラーではない。父方はND系の中ではスピード色の濃い父系であり、タートルボウルの産駒も欧州ではマイラーとして頭角を現したが、日本の1分33秒台とか、1分32秒台の高速レースは、例えば母方からサンデーサイレンスや、キングカメハメハの強い影響力を相当に受けないと難しい印象がある。
タートルボウルの牝系で日本で知られる馬は、近親馬ではないが、ディクタス、タイテエム、カラジ、仏オークスのカーリーナなど。意外やタートルボウルは日本では、マイルより中距離タイプの父になる可能性もあるのである。
トリオンフ(父タートルボウル)の牝系は、代は経たがメジロマックイーン、メジロファントムが代表馬に名を連ねる一族でもあり、トリオンフにはタガノアシュラの先行する流れを追撃しながら、みんなが苦しくなったところで伸びてみせるようなレースを期待したい。
アイルハヴアナザーはケンタッキーダービー、プリークネスSの2冠馬。その父フラワーアレイ(父ディストーティドヒューマー)の母になるプリンセスオリビアは、日本に輸入され、天皇賞・秋のスピルバーグ、トーセンラーなどを送っているから、ややっこしい父系である。多様に広がり続けるフォーティナイナー系らしく、もちろんダート巧者が多いだろうが、中には芝の方がずっといい産駒を送るのが、アイルハヴアナザーであっても驚けない。
アンノートル(父アイルハヴアナザー)の牝系には、祖母タイキトゥインクルを筆頭に軽快な芝向きのマイラー型が多い。人気はないが、同じ芝なら前2戦の東京や中京より、パワーも必要な洋芝のほうが合うだろう。アンノートルにも、人気のタガノアシュラを射程に入れて進みながら、直線はしっかり伸びてみせるようなレースで、未来を広げて欲しい。
バックナンバーを見る
このコラムをお気に入り登録する
お気に入り登録済み
お気に入りコラム登録完了
柏木集保「土曜メインレース展望」をお気に入り登録しました。
戻る
※コラム公開をいち早くお知らせします。※マイページ、メール、プッシュに対応。
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
ウマい馬券
亀谷・井内・奥田ら人気予想家陣が勝負予想を公開!
枠順確定
札幌2歳S
予想オッズ
札幌2歳Sの人気をチェック!
特集
札幌2歳Sを完全攻略!
コラム
札幌土日メーンWジャック狙う五十嵐厩舎・松永調教助手/トレセン発秘話
競輪
競輪を気軽に楽しもう!全レース出走表・競輪予想、ニュース、コラム、選手データベースなど。