2016年10月22日(土) 12:00
さて今週は菊花賞。ダービー馬マカヒキは不在ですが、皐月賞馬ディーマジェスティとダービー2着惜敗のサトノダイヤモンドが出てきました。ひとまず2強対決という構図です。
まずはディーマジェスティにまつわるデータから。過去に皐月賞1着→ダービー3着から菊花賞に出走してきた馬とその成績は以下のとおりです(カッコ内は菊花賞の前走)。
56年ヘキラク=4着(オープン1着) 73年ハイセイコー=2着(京都新聞杯2着) 74年キタノカチドキ=1着(京都新聞杯1着) 82年アズマハンター=13着(京都新聞杯8着) 93年ナリタタイシン=17着(高松宮杯2着) 99年テイエムオペラオー=2着(京都大賞典3着)
勝ったのはキタノカチドキ1頭だけですが、2頭が2着に来ていますので、連対率は5割。今で言うトライアルか京都大賞典で3着以内なら連に絡んでいる、ということは、ディーマジェスティの軸は堅いと考えていいかもしれません。
一方、サトノダイヤモンドのパターン=皐月賞3着→ダービー2着から菊花賞に駒を進めたのは以下の3頭でした。
64年ウメノチカラ=2着(オープン1着) 90年メジロライアン=3着(京都新聞杯1着) 99年ナリタトップロード=1着(京都新聞杯2着)
こちらはなんと複勝率100%。そしてビックリなのが99年の結果です。皐月賞1着→ダービー3着の馬と皐月賞3着→ダービー2着の馬が両方出てきて、後者が1着、前者が2着になっていますね。歴史は繰り返すとしたら、サトノダイヤモンド1着、ディーマジェスティ2着で決まっちゃうんでしょうか?
いやいや、そんなにスンナリ収まるとは思えないんですけど。2強の父はディープインパクト。ご存知のとおり、同馬の仔はいまだに芝3000メートル以上のレースで勝ったことがありません。さらに、キングカメハメハの仔も1勝2着2回。芝2400メートルでは圧倒的に強い両馬の産駒も、この距離になると成績がガクンと下がってしまいます。
逆に強いのは、そうステイゴールド産駒。レインボーラインとシュペルミエールを押さえたくなりませんか?ただし、レインボーラインはNHKマイルCで3着になっています。過去に同レースで3着以内に入り菊花賞で馬券対象になった馬は皆無。母の父の血筋から長距離適性ありと見る方もいらっしゃるようですが、私はシュペルミエールを買いたいですね。もう1頭、ゼンノロブロイもたまに長距離で走る馬を出しているので、レッドエルディストにも注目です。
さぁ、これでかなり絞れてきました。先週に続いて連勝なるか?そういうことはめったにないというデータ(?)も気になりますけどね。
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。
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