2016年10月26日(水) 18:00
【特注データ】〜コース&レースデータより〜
詳しくは後述するが、天皇賞・秋が開催される東京芝2000mは、トリッキーな形態でよく知られるコース。いかにも「展開の紛れ」が発生しやすそうなイメージで、波乱含みの条件──と思ってしまうところだが、実際は違う。枠番による有利・不利が大きいにもかかわらず、ふたケタ人気が猛烈に弱いのだ。
まずは15頭立て以上の多頭数に限定したコースデータだが、集計期間内にのべ441回もの出走がありながら、ふたケタ人気で勝った馬はなんとゼロ。決して人気馬が強いワケではなく、7〜9番人気など中穴の好走率の高いコースであるにもかかわらず、一度たりとも勝てていない。まるで分水嶺でもあるかのように、成績がガクンと落ちるのである。
天皇賞・秋のレースデータも同様の傾向。こちらは7番人気以内と8番人気以下が分水嶺で、後者で馬券に絡んだのは、過去10年で昨年2着のステファノス(10番人気2着)だけだ。4〜6番人気など中穴が強いのもコースデータと同じで、いかにも荒れそうなのだが、大きくは荒れないレース。この点を強く意識して、予想したほうがいい。
【コース総論】東京芝2000m Bコース使用
・コースの要所!
★1着はソコソコ堅いがヒモ荒れ傾向強し。高配当も十分に狙える。
★最速上がり馬は強いが追い込み不振。最低でも中団につけたい。
1コーナー奥のポケットからスタート。その直後に左への急カーブが待ち受ける、東京芝2000m。広々としたつくりの東京芝とはいえ、見るからに内枠有利・外枠不利のコース形態である。実際に「多頭数の外枠」は非常に厳しく、複勝率や複勝回収率の低さはとくに目立っている。ある程度は人気に織り込み済みだが、馬番13〜18番の枠番値が唯一マイナスとなっているように、ファンのイメージよりもさらに不利といえる。
ふたケタ人気の超人気薄が弱いのは・・・
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小林誠
競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。
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