成長した今季はさらに期待できそうなタンタアレグリア/AJCC

2017年01月23日(月) 18:00


◆新しい勢力の大攻勢が始まっている

 8ヶ月半の休養明けだった5歳タンタアレグリア(父ゼンノロブロイ)が、早め早めの追走から巧みにインにもぐり込み、初重賞制覇を達成した。4歳時の昨2016年は、天皇賞・春の小差4着などわずか3戦しかしていないので、5歳になったとはいえ、古馬の重賞路線では新しい勢力に相当する。

 年が明けての古馬重賞路線は、初日の「京都金杯」が4歳エアスピネル=4歳ブラックスピネルで決まったのを出発に、「日経新春杯」も同じく4歳ミッキーロケット=4歳シャケトラのワンツー決着。

 ダートの「東海S」を勝ったのは4歳グレンツェント(2着モルトベーネも5歳馬の中では新星に相当する)。そしてこの「AJCC」では、キャリアからすると4歳馬といってもいいくらいのタンタアレグリアが快勝し、わずか2頭しか出走していなかった4歳馬ゼーヴィントと、ミライヘノツバサが、2着、3着にがんばった。東海Sで4歳馬が勝ったのは2010年以来であり、AJCCで4歳馬が連対したのは、この10年間では2例目にすぎない。

 年末の「有馬記念」で、当時3歳のサトノダイヤモンドが勝って以降、現4歳世代の大攻勢が始まっている。もともと3歳クラシックシーズンから非常にレベルの高いとされてきた世代(2013年生まれ)ではあるが、これが古馬重賞路線の充実につながると、馬券発売の行われる海外レースの大きな興味にまでつながりそうである(昨年は、ラニ、マカヒキがいたが3歳馬の海外遠征はどうしても限られる)。

 勝ったタンタアレグリアの父ゼンノロブロイ(その父サンデーサイレンス)は・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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