2017年02月24日(金) 18:00
◆幸四郎騎手が引退の今週
次週は「弥生賞」「チューリップ賞」。したがって、この1600m重賞はクラシック路線から少し離れかけている。14年のミッキーアイルを筆頭に、15年ヤングマンパワー、13年コパノリチャードなど、マイル以下をベストとする勝ち馬が誕生することが多いが、のちに天皇賞・秋など重賞【4-5-1-7】だった12年ジャスタウェイも勝ち馬に名を連ねれば、昨16年の勝ち馬レインボーラインは秋に菊花賞を2着してみせた。
なぜか、最近は勝ち馬以外は大成しない厳しい重賞だが、阪神の1600mはあまりマイラータイプにこだわる必要はないかもしれない。
幸四郎騎手が引退の今週、「アーリントンC」も、日曜の「阪急杯」も同じレースに一緒に騎乗する。最後の週に重賞制覇があって、また武豊騎手が笑顔で称えるなら、日曜のカオスモスはさすがに苦しい気がするから、きょうのミラアイトーンかもしれない。オースミタイクーンは、ジェネラスの半弟という大変な血統馬だったが、ミラアイトーンの父ロンロは、オーストラリアでG1レース11勝を含む35戦【26-3-2-4】の名馬であり、その父オクタゴナル(3代父は英ダービー馬サーアイヴァー)は、豪州のG1を10勝もし28戦【14-7-1-6】の歴史的な名馬である。日本で活躍したロンロ(1998)産駒は少ないが、幸四郎騎手の快走は、時代も父系も同じ日本の「サンデーサイレンス→ディープインパクト」に匹敵する「オクタゴナル→ロンロ」の父系の名を一気に高めるかもしれない。
ペルシアンナイトはここまで芝【2-1-1-0】。意外性のある馬が勝つことが珍しくないアーリントンCを勝てるようだと、どうも期待ほどのエース級を送れないでいる種牡馬ハービンジャーの、代表産駒の1頭になるかもしれない。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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