2017年03月25日(土) 12:00
◆高松宮記念は“前走阪急杯組”を買っておいたほうがいい
今週末、競馬はビッグレースがてんこ盛りです。土曜日の昼には日経賞と毎日杯のダブル重賞があり、夜はドバイワールドカップ。そして日曜日は高松宮記念にマーチSも。なんだかおもちゃ箱をひっくり返したみたいですね!?
ウイニング競馬で中継する日経賞。出馬表を見て「このレースが16頭立てになったことなんてあったっけ?」と思っちゃいました。さっそく調べてみたら、なんと65回目にして初めて、だったのです。2010年と14年に15頭立てというのはありましたが、これはやっぱりというか意外というか。
ちなみに、2010年はマイネルキッツ、14年はウインバリアシオンが勝っています。そう、どちらも岡田繁幸総帥率いるビッグレッドファームグループの馬。多頭数の日経賞は同グループの馬が強いとすれば、今年はマイネルサージュかマイネルメダリストですかね(そうなったら大波乱?)。
そして高松宮記念。去年の当コラムに「データからするとG1初挑戦馬は厳しい」と書いたら、そういう馬だったビッグアーサーが1番人気に応えて勝っちゃいました。
でも、もう1つのデータ、「前走が阪急杯だった馬が来る」というのは当たったんですよ。同レース1着馬のミッキーアイルが2着に来ましたからね。これで“前走阪急杯組”は、17年連続で少なくとも1頭は3着以内に来たわけです。
さぁ今年。前走が阪急杯だったのは、トーキングドラム、ヒルノデイバローとシュウジの3頭しかいません。このうちトーキングドラムは今回がG1初挑戦。先に書いたビッグアーサーの例があるので、これが3着以内に来ても不思議ではないと思うのですが。
ヒルノデイバローは、去年もこのレースに出て12着に大敗しています。ここ10年では、09年に16着だったビービーガルダンが翌10年に2着になったことがあるものの、こういうのは希有な例。でも、全くなかったわけではないんですよね。
もう1頭のシュウジ。阪急杯8着というのが気になりますが、こちらは去年書いたように、同レース2ケタ着順でなければ着外から巻き返した例があります。
というわけで、どの馬を軸にするかは別にしても、“前走阪急杯組”は買っておいたほうがいいんじゃないでしょうか?今回、その1、2着馬はあまり人気がなさそうですから、もし来たらいい配当になりますよ。あれっ、余計なこと言っちゃいましたか?
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。
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