週刊サラブレッド・レーシング・ポスト

2005年02月01日(火) 11:26

 2005年の2歳トレーニングセール・サーキットの幕開けを飾る、「OBSコールダーセール」の最初のアンダータックショー(公開調教)が、1月31日(月曜日)、セールの舞台ともなるフロリダ州のコールダー競馬場で行われた。

 2Fの最速時計は21秒4で、4頭が計時した。

 最初が、上場番号92番の父アータックスの牡馬。祖母プレンティオヴグレイスがG1イエローリボンSの勝ち馬で、その兄弟にG1・BCフィリーアンドメアターフを勝って牝馬芝チャンピオンになったソアリングソフトリーがいるという良血馬。それが最速時計を叩き出したことで、一躍トッププライスの有力候補に躍り出た。

 2頭目が上場番号167番の父タクティカルキャットの牝馬。父は現役時代に2歳G1ハリウッドフューチュリティを勝っている馬で、いかにも仕上がりの早いタイプか。

 3頭目が上場番号171番の父フォーントリックの牡馬で、これも代表産駒がBCジュヴェナイルを制したフェイヴァリットトリックという早熟タイプの血統。

 4頭目が上場番号195番の父ダンスマスターの牡馬。父は今年の3歳世代が初年度産駒となる若手種牡馬で、現役時代は2歳G2バンステッドマナーSの勝ち馬。ダンスマスターの兄弟に、日本で走ったヒシラヴァーがいる。

 2F組でもう1頭注目したいのが、上場番号85番の牡馬。父は昨年3歳2冠馬スマーティージョーンズを出して全米リーディングサイヤーに輝いたイルーシヴクオリティ。兄に日本で走り昨年のニュージーランドTで掲示板に載ったフリーダムホーク。いとこに種牡馬として大成功しているワイルドラッシュがいるという牝系。21秒6という、最速時計に次ぐ優秀なタイムをマークした。

 1Fの最速時計は10秒2で、7頭が計時した。

 最速時計ではなかったが、1F組の注目は上場番号164番の父ソルトレイクの牝馬。父はもともと牝馬の活躍馬が多い種牡馬で、本馬の祖母エイブルマネーはニューヨークトリプルクラウンの一角G1マザーグースSの勝ち馬。10秒4という、時計的には1Fで2番目の好タイムをマークした。

 OBSコールダーセールは、このあと2月6日(日曜日)に2回目のアンダータックショーを行った後、2月8日(火曜日)にセールの日を迎える。

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合田直弘

1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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