父の評価上昇につながるルミナスウォリアーの勝利/函館記念

2017年07月17日(月) 18:00


◆波乱の最大の要因は馬場コンディションか

 近年、もっとも難しい結果の多い波乱重賞の伝統はストレートに受け継がれた。それどころか、「馬連」も、「ワイド14-15」も、「馬単」も、「3連複」も、「3連単」も、函館記念史上最高の払い戻し金額だった。

 あくまで波乱の目安にすぎないが、レース検討で「7番人気〜13番人気の穴馬」が、最近10年間の馬券に絡む馬の半数以上に達しているなどと強調したら、ホントに7番人気のヤマカツライデンが粘り、繰り返される穴馬よりもっと人気のない14番人気のタマモベストプレイが差し返すように2着に台頭、波乱の函館記念の伝統は見事に守られた。

 最初から難しい結果が予測されていたところに、予報を上回る雨の影響が加わり、芝は午後になると「重馬場」。そのわりにレース全体の流れは「前半60秒6-後半60秒6」=2分01秒2。数字の上ではきれいな平均ペースになった。しかし、切れ味を生かしたいタイプの「差し=追い込み」の利きにくい馬場コンディションになったのが、大波乱の最大の原因か。

 勝った6歳馬ルミナスウォリアー(父メイショウサムソン)は、騎乗停止明けの柴山雄一騎手の以前とはひと味異なる、強気で、絶妙な好騎乗が非常に大きかったが・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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